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長いようで短かった今年最初のグランツールのジロ・デ・イタリアも今夜で終わり。最終日はミラノでの個人タイムトライアル。
コースはほぼド★平坦の30km。
優勝候補はもちろんフィリッポ・ガンナだが、なんと・・・
Ganna flat back tire! A quick bike change. What will it cost? He’s probably going to win anyway! #Giro pic.twitter.com/aVxLU02JAc
— Nicho Ybarra (@Nicho3rdrail) May 30, 2021
あああああああああ!パンクゥウウウウウウウウ!
#Giro Filippo Ganna tuvo una ponchadura a pocos metros de la meta. pic.twitter.com/SKqqX0hvzy
— CR CICLISMO (@CRCICLISMO) May 30, 2021
すばやく予備バイクに乗り換えるが、停車するまでの減速などを含めると10秒ほどのタイムロス!
だがしかし、もともとスタートから圧倒的な速さで走ってたせいもあり、ゴールでは見事に爆速タイムで暫定首位!
そんな現世界王者を脅かそうとしていたのが、Deceuninck-QuickStepのレミ・カヴァニャだ。中間計測でもガンナにはやや及ばなかったものの、その快速さにひょっとしたら・・・ギリギリいけるかも??という期待が高まっていた。そしてゴールへ突っ込む!
工エエェェ(´д`)ェェエエ工
どこに突っ込んでるや!ゴールそのカーブを曲がったあとや!カヴァニャまさかのコースアウト!
💗Giro 2021 – Stage 2⃣1⃣
— Giro d’Italia (@giroditalia) May 30, 2021
⏱️ Senago – Milano ITT @TISSOT
📽️ @remicav crash#Giro pic.twitter.com/iH8se6zxtm
動画をよく見ると、カーブ直前にちょっとした段差があったためそこでバイクが跳ねていた。タイヤがグリップを失ったせいでブレーキが効かずに挙動を制御できなかったのだろう。ゴール直前でとんでもない悲劇が待っていた。
不幸中の幸いか怪我はなさそうですぐに立ち上がり走行を再開しゴール。だが、ガンナには12秒届かず!惜しい!これがなければひょっとしたらあり得ただけに、惜しすぎる!
そんなカヴァニャの不運を目にして、暫定首位のガンナは手で謎のジェスチャー?ポーズ?を取る。イタリア人特有のポーズ?ガンナの癖?その指(手)の動きにどんな意味があるのだろう。
これらのアクシデント以外にも・・・
Que merda foi essa? #Giro #giro2021 #giro104 #ciclismonaespn pic.twitter.com/NvAxW1Q4JJ
— País do Ciclismo (@DoCiclismo) May 30, 2021
あぶねー。こんなのもあったりと、なかなかワチャワチャとしたタイムトライアルが進行していく。
そしてついにトップ3のサイモン・イエーツ、ダミアーノ・カルーゾ、そしてエガン・ベルナルがスタート。
スタート前の3人のタイム差はこうなっている。
順位 | 選手名 | チーム | タイム | 差 |
---|---|---|---|---|
1 | Egan Arley BERNAL GOMEZ | INEOS GRENADIERS | 85:41:47 | 00:00 |
2 | Damiano CARUSO | BAHRAIN VICTORIOUS | 85:43:46 | 01:59 |
3 | Simon Philip YATES | TEAM BIKEEXCHANGE | 85:45:10 | 03:23 |
この3人の中ではサイモン・イエーツが最も伸びず、逆にカルーゾが一番速い。だがベルナルとの差は20秒~30秒ほどしか奪えないまま。そして・・・
🏆🇨🇴 @Eganbernal (@INEOSGrenadiers) se proclama CAMPEÓN del Giro de Italia 2021 🇮🇹 #Giro #Giro2021 #Giro104 #Noticiclismo #Ciclismo pic.twitter.com/V9M9GW6UdZ
— NotiCiclismo (@Noticiclismo1) May 30, 2021
2019ツール・ド・フランスに続き、2021年のジロ・デ・イタリア制覇!まだ24歳だぜ!
やはりしっかりと稼ぎ続けたタイム差は大きかった。最終週は山岳で遅れる場面が幾度かあったものの、それでもダメージを最小限に抑えるスマートな走りで切り抜けてきた。もちろんダニエル・マルティネスをはじめ最強のアシスト陣あってこその戦略だが。
このベルナルの勝利で気になるのは、ベルナルがブエルタ・エスパーニャを狙う日がくるのかどうかだ。グランツール完全制覇を狙うのだろうか。もちろん最優先はツール・ド・フランスだろうが、ひょっとしたら来年はツールとブエルタを??
そしてもちろんステージ優勝はチームメイトで世界王者のフィリッポ・ガンナだ。今日のステージのトップ3はこうなった。
💗 Giro d’Italia 2021 – Stage 2⃣1⃣
— Giro d’Italia (@giroditalia) May 30, 2021
⏱️ Senago – Milano ITT @TISSOT
🥇 @GannaFilippo 🇮🇹
🥈 @remicav 🇫🇷
🥉 @edoardo_affini 🇮🇹#Giro pic.twitter.com/Ie2ra6ClUV
やはりJumbo-VismaのTTスペシャリストのエドアルド・アフィーニ(Edoardo Affini)も速い。こちらもまだ24歳だ。身長が190㎝以上ある恵まれた体格ゆえにクラシックスペシャリストにもなれるだろうし、総合エースへという未来もあるだろう。
順位 | 選手名 | チーム | タイム | 差 |
---|---|---|---|---|
1 | Egan Arley BERNAL GOMEZ | INEOS GRENADIERS | 86:17:28 | 00:00 |
2 | Damiano CARUSO | BAHRAIN VICTORIOUS | 86:18:57 | 01:29 |
3 | Simon Philip YATES | TEAM BIKEEXCHANGE | 86:21:43 | 04:15 |
4 | Aleksandr VLASOV | ASTANA – PREMIER TECH | 86:24:08 | 06:40 |
5 | Daniel Felipe MARTINEZ POVEDA | INEOS GRENADIERS | 86:24:52 | 07:24 |
6 | João ALMEIDA | DECEUNINCK – QUICK-STEP | 86:24:52 | 07:24 |
7 | Romain BARDET | TEAM DSM | 86:25:33 | 08:05 |
8 | Hugh John CARTHY | EF EDUCATION – NIPPO | 86:26:24 | 08:56 |
9 | Tobias S. FOSS | JUMBO-VISMA | 86:29:12 | 11:44 |
10 | Daniel MARTIN | ISRAEL START-UP NATION | 86:36:03 | 18:35 |
11 | George BENNETT | JUMBO-VISMA | 86:43:03 | 25:35 |
12 | Koen BOUWMAN | JUMBO-VISMA | 86:48:24 | 30:56 |
13 | Pello BILBAO LOPEZ DE ARMENTIA | BAHRAIN VICTORIOUS | 86:55:26 | 37:58 |
14 | Attila VALTER | GROUPAMA – FDJ | 87:02:58 | 45:30 |
15 | Davide FORMOLO | UAE TEAM EMIRATES | 87:04:49 | 47:21 |
16 | Lorenzo FORTUNATO | EOLO-KOMETA CYCLING TEAM | 87:04:59 | 47:31 |
17 | Diego ULISSI | UAE TEAM EMIRATES | 87:14:00 | 56:32 |
18 | Vincenzo NIBALI | TREK – SEGAFREDO | 87:21:27 | 01:03:59 |
19 | Gorka IZAGIRRE INSAUSTI | ASTANA – PREMIER TECH | 87:21:40 | 01:04:12 |
20 | Louis VERVAEKE | ALPECIN-FENIX | 87:22:47 | 01:05:19 |
21 | Tanel KANGERT | TEAM BIKEEXCHANGE | 87:24:53 | 01:07:25 |
22 | Antonio PEDRERO | MOVISTAR TEAM | 87:25:18 | 01:07:50 |
23 | Jonathan CASTROVIEJO NICOLAS | INEOS GRENADIERS | 87:35:44 | 01:18:16 |
24 | Gianni MOSCON | INEOS GRENADIERS | 87:35:45 | 01:18:17 |
25 | Mikel NIEVE ITURRALDE | TEAM BIKEEXCHANGE | 87:38:26 | 01:20:58 |
26 | Jan HIRT | INTERMARCHÉ – WANTY – GOBERT MATÉRIAUX | 87:50:10 | 01:32:42 |
27 | Nelson OLIVEIRA | MOVISTAR TEAM | 87:53:55 | 01:36:27 |
28 | Bauke MOLLEMA | TREK – SEGAFREDO | 87:54:15 | 01:36:47 |
29 | Francesco GAVAZZI | EOLO-KOMETA CYCLING TEAM | 87:57:47 | 01:40:19 |
30 | Alberto BETTIOL | EF EDUCATION – NIPPO | 88:01:11 | 01:43:43 |
マリア・ローザ(総合首位) | Egan Bernal |
マリア・チクラミーノ(ポイント賞) | Peter Sagan |
マリア・アッズーラ(山岳賞) | Geffrey Bouchard |
マリア・ビアンカ(ヤングライダー賞) | Egan Bernal |
さて今年のジロ・デ・イタリアはみんなにとってどうだっただろうか。ツール・ド・フランスのガチすぎるメンツに比べると、やや地味という印象もあっただろう。それでもEolo-Kometaのローレンツォ・フォルトゥナート(Lorenzo Fortunato)のような意外な勝利もあったりと見所はたくさんあった。そして本人には悪いが、ダミアーノ・カルーゾが33歳にしてジロで総合2位になるとは夢にも思っていなかった。
日本人ファンにとってはこのあとツールまではしばらく静かな夜となる・・・と言いたいところだが、ツールの前哨戦ツール・ド・スイスとクリテリウム・ドーフィネが待っている。
ツールの前にこれらのレースで新機材がメディアに捉えられることもあるので、機材マニアは眠い目をこらしてまた徹夜を頑張って、どうぞ。
Un nombre escrito en la historia.#Giro pic.twitter.com/9q7vtG9Hyf
— Giro d’Italia (@giroditalia) May 30, 2021
Amazon
本当に長いようで短かった3週間でした。
3週目はこれまでと打って変わって、勝つべき選手が勝つ(カルーゾ、サイモン、ダンマー、ベッティオール、ガンナ)という展開でこれもまたよかったです。
トップ3は全員ジロでは初の表彰台ですかね。3人とも本当にうれしそうでした。
リタイアした選手のことをあれこれ言うのもなんですが、ランダとしてはまた自らのアシストが表彰台に上がるという結果になりました。
カルーゾや昨年のリッチーポートのように、いつかランダにも報われてほしいなと思うばかりです。
今年のジロは、昨年の急速に終盤で指数関数的に盛り上がっていったとは違った感じになったブヒね。
それでも昨年と同様に若い世代の活躍が見られて楽しめたのも事実。
ランダは相当気合いれてただけに残念としかいいようがないブヒね。
でも結局集団前方にいなかったのが原因とも言えるので、そのへんはチーム&個人の走り方の反省点となるブヒね。
最後の最後までハプニングが起きた、まるで日替わりメニューのようなジロでしたね。実に面白かった大会でした!
なんだかんだでやっぱり面白かったブヒね。特に終盤は毎日ステージ優勝の顔ぶれが変わったのも良かった点。誰が一番強いのかがころころ変わったのが盛り上がりにもつながったブヒね。