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少し前に10年ほど愛用していた負荷なし三本ローラーのElite Arionがぶっ壊れたと書いた。
ローラー台がないと雨の日に室内で運動することもできなく不便なため、すぐに新しいものを購入しようと決めていた。壊れたものと同じArionを買っても良かったのだが、「ひょっとしたらこれは、『お前も”アレ”をやり始めなさい』という天からの啓示なのではないか」と都合よく解釈し、どうせなら”Zなアレ”ができるスマートトレーナーを買うかと決意。
そして自転車屋で注文したのが、同じEliteのスマートトレーナー、Suito-Tだ。一週間ほどで自転車屋に入荷したものを受け取って家に設置した画像が下のつぶやきだ。
なんかよくわからんけど設置できたからヨシ!#ロードバイク #ロードレース #自転車 pic.twitter.com/MeKpnxQEnY
— ワイアードの豚@ロードバイク (@BikeNewsMag) April 6, 2023
少し乗ってみたので、スマートトレーナーを初めて使った感想や、Elite Suito-Tのレビュー、そして三本ローラーとスマートトレーナーとの違いなどを書いていこうと思う。
目次
まず動画を見てほしい。
日本代理店カワシマサイクル公式サイトSUITO-Tのページによると、スペックの概要や特徴は、次のようになっている。
EliteのSuitoシリーズには、シマノ11速スプロケカセットが標準でついてくるSuitoと、カセットが何もついてこないSuito−Tの2種類が展開されている。
そして🐷はSuito-Tを購入した。理由は、自分のロードバイクがシマノの10速105だからだ。11速のカセットがついてきても使えない。なお、Suito-T用のカセットとしては10速Tiagraのものを購入した。105より安いから。
もちろん12速コンポのバイクを使っているユーザーは、12速のカセットを用意しなければならない。
折り畳むと細い#ロードバイク #自転車 pic.twitter.com/owqgc53maC
— ワイアードの豚@ロードバイク (@BikeNewsMag) April 6, 2023
脚を折り畳めるようになっていて、折り畳むとこのように幅がすっきりとなる。重さが15kgほどあるので毎回折り畳んでどこかに収納するというのは手間だが、大掃除や引っ越しのときには便利だろう。
組み立ての方法や準備の仕方などについては、次の動画がイメージをつかみやすいと思う。
買ってすぐに使えるというわけではない。スプロケがついてくるバージョンのSuitoであっても、後輪固定用のクイックリリースまたはスルーアクスル(ともに付属してくる)をセッティングしなければならない。
そのやり方は初心者は説明書みてもよくわからないかもしれないが、その場合は自分のロードバイクの後輪を外してみて、そのクイックリリースやスルーアクスルがどうなっているかじっくりと見てみると、どう組み立てれば良いかがわかるはず。その自分の後輪と同じ構造にすればいいのだ。まぁ難しければ購入した自転車屋さんにやってもらうといい。
コンセントに電源アダプターをささなくても使えるので安心してほしい。
ただしZwiftやEliteのmyTrainingなどのアプリを使うときは電源コンセントに接続しないとそれらのアプリと連携できない。よってアプリを使うならばコンセントに接続しよう。
だが、アプリとは関係なく、ただペダルを回すというだけならばコンセントに接続しなくても使える。
また付属してくる電源アダプターは普通の一般家庭の普通のコンセントで使えるものが付属している。実際には3種類のアダプター対応パーツがついてくるので、その中から自宅コンセントに適合するのを選んでアダプターにカチャっとつけることになる。
Elite Suito-T本体にパワー測定・計算機能がついているため、ロードバイク本体にパワーメーターをつけていなくても、Suito-Tだけでパワーデータを計測できる。
ただし、計測精度はロードバイク本体につけるパワーメーターのほうが高いため、より高い精度を求めるならばロードバイク本体にパワーメーターをつけて、そのパワーメーターからのデータをアプリと通信させる方法(Elite社のパワーメーターリンク機能)が良いだろう。
もちろん心拍計がないと心拍データは測定できない。
上の動画をみてもらうとそれなりにわかるかもしれないが、はっきり言おう。静かだ。これまで🐷が使ってきたElite Arion三本ローラーとは全く別次元の静音性。これはマンション住まいの人には嬉しい。
また一軒家でも、夜中に使うなら静かなほうが良いに決まっている。隣の部屋で寝る奥様がブチギレさせ給ふこともないだろう。スマートトレーナーは円満な家庭生活をサポートします。
静音性のイメージだが、ロードバイクのリアをもちあげて、ペダルを回してリアホイールを回転させるときを想像してほしい。その音量レベルとだいたい同じ感じ。その状態で変速すると、変速時の音のほうがホイール回転音より大きいはず。
ラチェット音がでかいハブもあるだろうが、Suito-Tはそもそも後輪を外すので後輪のラチェット音は存在しない。
ギアを重くし出力をあげて本気でブン回せばSuito-Tが唸る音も大きくなるが、それでも三本ローラーよりずっと音が小さい。
本体から出る振動についてもかなり少ない。ダンボールとか振動吸収マットを二重に敷くとかすれば下の階から苦情もこないのではないだろうか。乗車時よりも、クリートをつけたシューズで床の上を歩くほうが気を使うレベルだろう。
本体の床への設置は、本体脚部についている調整機構をきちんと調整すればぐらつかずにしっかりと安定する。本体が安定していればシッティング時はもちろんダンシング時でも、バイクをあえて揺らしたりしなければなんの問題もない。
ただダンシング時はあくまで縦方向(鉛直方向)に体を動かすのが良い。左右にバイクをふる動作はやってはいけない。変にフレームに負担がかかり、ロクなことにならないだろう。
Elite Suito-Tを購入すると、次の2つのアプリについて期間限定の無料ライセンスクーポンが付属している。
これらのクーポンを使うには、まずWEBサイトredeem.com.elite-it.comにアクセスし、ユーザー登録をしなくてはならない。
そのユーザー登録のアカウントは、EliteのアプリmyTrainingのユーザーアカウントと同じ。どちらのユーザー登録を先にしてもかまわないが、先につくった方と同じアカウント(メールアドレス)とパスワードを使うようにするとよい。
そして同WEBサイトにログインしたあと、スマートトレーナー(今回はSuito-T)のシリアルナンバーを入力することになる。
そのシリアルナンバーはSuito-Tの場合は、折りたためる脚部の裏側(地面側)に記載されている。次の公式画像を見てほしい。
したがって、バイクをセッティングする前に、まずはそのシリアルナンバーを確認しよう。スマホで撮影するかメモをしておくといいだろう。それをせずにバイクをセッティングしてしまうと、確認するためにまたバイクを外さないといけない。
これまでは同じEliteの負荷なし三本ローラーArionを使っていたわけだが、その三本ローラーよりも明らかにSuito-Tのほうが体が辛い。同じギアで回したとしても、Suito-Tのほうがギアが重く感じる。体感で使う筋力2割UPみたいな感じ。しんどさも2割アップという感じ。
速度が上がれば上がるほど抵抗が軽くなっていくのは同じ。
負荷なし三本ローラーではアウタートップでも回そうと思えば回せたが、Suito-Tでは全く回せない。速度が50キロぐらいまであがった状態になれば回せるようになるか?逆にインナーローにしても三本ローラーよりも抵抗がある。
高速ペダル回転練習と心肺トレーニングという点では負荷なし三本ローラーでも十分だが、やはりパワーをつけるトレーニングという点ではスマートトレーナーに分がある。まだSuito-Tをほんの少ししか使っていないが、基本的に負荷なし三本ローラーとスマートトレーナーとは別種のトレーニングマシンという感想だ。それぞれの使用目的があり、それぞれの良さがある。
もちろんスマートトレーナーで高回転練習ができないというわけではない。パワー向上・FTP向上に役立つのはやはりスマートトレーナーだろう。ただ、🐷のFTPがあがるかどうかは全く別の問題だが。
というわけで、置き場所と予算と時間に余裕があるならば負荷なし三本ローラーとスマートトレーナーを両方使うのが良い。しかしどちらかしか無理で、かつ予算があるならば、もう今の時代、スマートトレーナーを最初から買っておけば良い(断言)。
決して三本ローラーを否定しているわけではない。🐷もそれだけを10年使ってきた。
しかし、Zwiftなどアプリを使ったトレーニングのしやすさ、静音性、安定性/安全性(三本は乗っていて倒れる可能性が高い)、FTPを向上させるトレーニングのしやすさなどを考えるとやはりもうスマートトレーナーだけを最初に買っておけば良い。それが🐷の偽らざる本音だ。
「買い」である。経済状況が許すならば、買わないという選択肢はない。こう断言できるほどにすばらしい。
継続的にトレーニングを続けられるかどうかは使う人間次第だが、機材としては最も費用対効果が高い(コスパが高い)かもしれない。コンポやフレームやホイールをより高級なものにするより、スマートトレーナー買ったほうが速くなるのは間違いない。しかもスマートトレーナーのほうが安いのだから。
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豚だから、フレームの後ろを壊さないように注意してくださいね
豚はヨワヨワで華奢だからへーきへーき!