ポガチャルは動いたのか?2024ジロ・デ・イタリア第8ステージのレビュー、結果、ハイライト動画
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昨夜の2024ジロ・デ・イタリア第8ステージは第1週目の最後の山岳ステージにして、大会最初の最高難易度(5つ☆)ステージ。ゴールの舞台は1級山岳だ。
もちろん注目はUAEとポガチャルがステージ優勝を狙いにくるのか、それとも終始ライバルをマークするだけで安全に、かつ省エネで終えるのかどうか。加えて、前日に総合順位を逆転されてしまったイネオスが(ポガチャルはもうどうしようもない)、ダニエル・マルティネスとボーラ・ハンスローエをどう攻撃していくのかという点もある。
そんな1日は、久しぶりのグランツールに戻ってきたナイロ・キンタナが逃げにのった。
目次
第8ステージのコース
こちらの記事でチェックしてほしい。
レビューやハイライト
キンタナとアラフィリップの逃げ!
今日はスタートしてすぐに山。それをめがけて20~30名ほどの選手が逃げを狙う展開。その中には先日惜しくも勝利を流したジュリアン・アラフィリップやナイロ・キンタナの姿も。
プロトンはすぐに彼らの逃げを容認するが、逃げの中で断続的に動きがあり、なかなか逃げの中での「決定的な逃げ」というものが生まれない展開が続いた。
その過程ではアラフィリップが積極的に前へ飛び出そうとしたり逆に他の選手を追おうとする動きをみせ、かなり今日のステージに気合が入っていること、そして何より調子が良いことをうかがわせる。
JA「しっかりローテしていこうぜ」
— バイクニュースマグ@ワイアードの豚 (@BikeNewsMag) May 11, 2024
NK「やってるやん」 pic.twitter.com/UPNpnulSZI
おもしろくなりそうと期待したのが、イネオスが二人を逃げに送り込み、デカトロンもヴァランタン・パレパントルを逃げに選手を送り込んだこと。またチームDSMも2名を送り込んでいた。
特にイネオスの2名がどういう作戦でもって動いたのかが気になった。総合2位のダニエル・マルティネスとボーラ・ハンスローエ陣営をどう攻撃するのか。
そのように逃げの中で鍔迫り合いが長い時間続いたがやがてはっきりとした逃げができあがり、その集団が逃げ続ける。その14名のメンバーがこちら。
🏁 24 KM
— Giro d'Italia (@giroditalia) May 11, 2024
1️⃣4️⃣ 🚴♂️ < 58" < 🚴♂️🚴♂️🚴♂️💗🚗
🇦🇺 @mjstorer_au (TUD)
🇨🇴 @nairoquinco (MOV)
🇪🇨 @NarvaezJho (IGD)
🇪🇷 @henokmulubrhan (AST)
🇩🇪 Georg Steinhauser (EFE)
🇩🇪 @simongeschke (COF)
🇫🇷 @alafpolak1 (SOQ)
🇫🇷 @romainbardet (DSM)
🇫🇷 @Valent1_Paret (DAT)
🇮🇹 @ADM_RossodiBuja (JAY)
🇮🇹… pic.twitter.com/3rmmvERzBd
最後の1級山岳
だがそうした逃げも、UAEが牽引するメイン集団によってタイム差をつめられていき、最後のゴールの舞台である1級山岳に入るころには30秒近くまで近づかれてしまい、同時に逃げの集団もキンタナなどが落ちていき人数を減らしていく。
残り10kmあたりでデカトロンAG2Rのヴァランタン・パレパントルが逃げから一人飛び出す。その他のメンバーはポガチャルを含むメイン集団に吸収される。
このパレパントルは総合優勝を狙う選手ではないので、ポガチャルなどは放置しておいても大丈夫。それゆえメイン集団は彼を無理して追わない可能性がある。パレパントルはその可能性を利用したアタックか。
だがそんな彼の賭けをUAEトレインが終わらせようと後方から迫り、残り4.2kmでついにパレパントルも吸収される。この時点でUAEトレインはグロスシャートナーがさがっていきあとはマイカがポガチャルを引くのみ。
この最後のポガチャルグループについていけず若いクライマーたちも落ちていったが、41歳で今年引退予定の小さな巨人、ドメニコ・ポッツォヴィーヴォが一人残っているのがすごい。
またデカトロンAG2Rもエースのベン・オコナーのためにアシストのアレックス・ボーダンが残っている。これが今年のデカトロンのチーム力を象徴している?
そしてゴールまで残り2kmをきるとポガチャルグループから連続的に攻撃が生まれる。バーレーン・ヴィクトリアスのアントニオ・ティベーリや、イネオスのテイメン・アレンスマンが動くも、ポガチャルがすべてそれをチェックして封じ込める。
一方で、ポガチャルは自分で動かないまま・・・
ラスト2kmでティベーリがしかけポガチャルがチェック
— J SPORTSサイクルロードレース【公式】 (@jspocycle) May 11, 2024
Cycle*2024 ジロ・デ・イタリア 第8ステージ
【スポレート 〜 プラティ・ディ・ティーヴォ】#GirodItalia #jspocycle
〜J SPORTSオンデマンドでLIVE配信中〜https://t.co/Qf5c2rp1Ja pic.twitter.com/iP3IcUnhvr
この動きの中でラファウ・マイカは後方に下がるのだが、なんと残り1kmを切ると再びポガチャルの前に出てきて最後のスプリントのお膳立てをする働きっぷり。マイカ軍曹かっこいい!
そこからゴールシーンはこちらの動画で。
🔻 No major sparks on Prati di Tivo today as the stage ends in a narrow sprint between the GC men.
— Giro d'Italia (@giroditalia) May 11, 2024
⏮ The @Continentaltire Ultimo Kilometro ⤵️#GirodItalia #lastkm | #Continental #ContinentalItalia #SafetySponsorOfTheRoad pic.twitter.com/cuhEEG0kh1
レース全体のハイライト動画
結果
ステージトップ10
総合トップ10
各賞1位
総合1位 | Tadej Pogačar(UAE Team Emirates) |
---|---|
ポイント賞1位 | Jonathan Milan(Lidl-Trek) |
山岳賞1位 | Tadej Pogačar(UAE Team Emirates) |
新人賞1位 | Cian Uijtdebroeks(Team Visma | Lease a Bike) |
ポガチャル「こうやって余計な力を使わずに勝つことも大事なのさ。」
明日は予想難しい……。
また逃げが決まることに期待!