Enter your email address below and subscribe to our newsletter

コロナ感染でFTPがどれだけ下落し、回復にどれだけの時間がかかるのか?コロナ前後のFTPを比較

一度コロナに感染してしまうと、以前のFTPに戻すのはかなり困難

Share your love

もし日頃からロードバイクに乗り、そしてトレーニングを重ねている人間が新型コロナウイルスに感染し、現時点でもまだ「謎だらけ」の症状を発症したら、バイク乗り肉体はどうなるのか?

そのことを教えてくれるのが、かつてチームSkyの選手と接していた医師で、そして今はサッカー界で医師をしているLaurence Gantだ。

昨年3月以降のコロナ禍ではサッカー界も全て活動が休止となったため、彼は医師としてNHS(英国の国営医療サービス)で勤務していた。

あの最初期の社会全体の大混乱、特に何も医学的・科学的知見がなかった病院の現場は凄惨を極めた地獄の戦場だったようだ。彼が診ていた患者はみんな死んでしまった。

そして彼自身がコロナに感染してしまった。彼も普段はロードバイク(愛車はCervelo)を愛する54歳。もちろん心肺機能は何もしていない普通の54歳とは次元が違う。しかしそんな彼ですら、異常な高熱とコロナ特有のあの低酸素症状に苦しめられた。

今は無事に回復したが、彼はコロナ感染前と回復後のFTPの値の下落を示し、「みんなコロナについて真剣に考えてほしい」と警句を発する。

情報源:‘Please take this thing seriously’: the cycling doctor who lost 90W from his FTP due to Covid-19

クリスマス前にコロナ感染発覚:酸素レベルの低下と高熱

彼がコロナ感染したのは昨年のクリスマス前。感染当初はちょっとした喉の痛みと少しのけだるさを感じるだけだったようだ。

しかしクリスマスイヴに暗転する。そう、嗅覚と味覚が完全に消失したのだ。完璧にコロナである。せっかくのクリスマスのディナーが台無しとなった。そしてそこから、肉体の異常が本格化。曰く「一気に危険水域に突入した」と。

酸素レベルは91%に低下。だいたい92%になると病院行きが決定となるらしい。それをすでに下回っていた。

ただしコロナでよく言われてるように、呼吸系統に疾患を抱えていない場合は、この状態からでも回復していくのが普通である。

ステロイド剤の使用

だが、彼の場合は回復しなかった。高熱も同時に彼を苦しめていた。そこで彼はステロイド剤の使用を始めた。高熱の原因となる肉体の免疫反応を抑えるためだ。そして幸運にもそれが功を奏した。

ステロイド使用から24時間以内に危険水域を脱することに成功。具合も良くなっていった。酸素レベルも91%から94%に改善。

そして現在ではすっかりコロナから回復し、良好な健康状態で、バイクのトレーニングも再開している。

戻らないFTP

だがしかし、FTPの値がなかなか元に戻らない。

彼がいうには、コロナ前はFTPが277Wだったのに対し、コロナから回復した今(2021年3月)でもFTPは190W。そう、90W近く落ちたままである。

肉体と病気の専門家である医師の彼ですらそんな経験をしている。いったんコロナを発症し重症化してしまうと、以前肉体レベルに戻るには相当の時間が必要となるようだ。下手すれば年単位か?

彼は自身の病院勤務経験と闘病生活経験をふまえて、「やはり少なくとも世間の大多数の人間がワクチンを打つまでは、警戒を緩めるべきではない」と警告する。

Share your love
piginwired
piginwired
Articles: 7059

2 Comments

  1. うーむ、回復してもなお身体能力はすぐには戻らない、ということですね。
    サガンもレースに復帰はしてるもののなかなか調子が上がらないように見えますけど、仕方のない話ですね。
    それでもなおミラノ〜サンレモで4位に食い込んだのはさすがとしか言いようがない。

    • 本当にいろんな意味でコロナは厄介なようブヒね。いったいいつまでこのコロナ狂騒が続くのか。

      サガンは感染後どんな健康状態だったのか詳細は不明だけど、ひょっとしたら軽い症状で済んでてそれが幸いしたのかもしれないブヒね。

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *

This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.

Stay informed and not overwhelmed, subscribe now!