なぜUCIはクラシックシリーズ導入を延期したのか?

UCIによる改革の一環として、UCIが2020年度から予定していたのがクラシックシリーズというレースの導入。このシリーズは、重要・有名な21個のワンデイレースばかりを集めたもので、独自のランキングシステムをも用意しようとしていた。

しかし、利害関係のある団体の多くから(ほぼ全てから?)大反対を喰らい、延期というハメに陥った。一体何がダメだったのか?



UCIはなぜクラシックシリーズを導入しようと目論んだのか?


そもそもUCIがこのクラシックシリーズを導入しようとした背景の事情は次の3つある。

・ロードレースの国際化(本場ヨーロッパ以外の地域でもレースを増やしたい)という狙い

・他のスポーツとは異なるロードレース界独特な業界構造の改革。UCI主導の統一的な業界構造を実現したいとの狙い

・UCIの収入の増加。UCI主催の世界選手権以外を除くと、あまりUCIにお金が入ってこないため。大きな収入を見込めるビッグレースはツールとブエルタなどを主催するASO、ジロなどを主催するRCS Sport、そしてフランドルなどクラシックレースを主催するFlanders Classicsが支配しているため、UCIにはお金がほとんど入ってこない。そこでUCIが主導権を握って、放映権料を回収できるモデルを作りたい。

UCIはこれらの事情を踏まえて、UCIが主導権を握れるようなレース群を作ろうとした。それがクラシックシリーズ。



利害の対立



しかし、UCIが導入しようとしたクラシックシリーズについてはいくつかの問題点があった。ここでは大きく2つに分けて簡単に紹介しておこう。1つは選手&チーム側の事情、そしてもう1つは主催者側の事情。

選手&プロチーム側の事情



1つめは現場でレースをする側の事情。クラシックシリーズは21個のレースから構成されるが、全てのレースにワールドツアーチームが参加しなければならないとすると、たとえば以下のような弊害をもたらすと彼らは考えた。



・スケジュールの過密化
・活動期間の長期化(シーズンの長期化)
・世界中を移動する手間とコストの増大
・多くの選手が必要となるため、人件費の増大

これらが反対の理由となった。

レース主催者側の事情



同時にレース主催者側もたとえば以下の事情がある。

・それぞれのイベントの特徴や各国事情の自転車事情に合わせたワイルドカード枠の選出の自由が少なくなるおそれがあること

・一番おそらく金と権力を持っているであろうASOは、スポンサーに依存せざるをえないプロチームに対して「おまえんとこのスポンサーはツールに出ることを望んでるんやろ?ツールに出たいやろ?だったら言うこと聞けや」という態度も取れる(実際はそんなことないとしても)わけで、その権力を揺るがしかねない変革は困る。放映権料の取り分は減らしたくない。

その結果、反対に回った。

ただUCIの発表見る限りでは、諦めたわけではなく、まだまだ実現のために根回しや話し合いを続けるもよう。来年は導入なしとなったけど、それ以降はまだわからない。

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