【Jスポ？GCN？】ロンドの放映権について。あの中国の巨大企業が権利を獲得

毎年最も世界が熱くなるレースの1つがクラシックの王様、ロンド・ファン・フランデレン（通称ロンドまたはフランドル）。

昨年はGCNがレース配信を担当していたが、先日書いたように、現時点でGCNの配信レースリストにロンドの名前がない。またその他のベルギー関連の定番ワンデイレースのいくつかも名前がない。

では日本で今年はロンドが見られないのか？？日本のファンとしてはとても不安な状態だが、そんな事情の背景には中国のあの巨大スポーツグループが関係しているようだ。

2020年のロードレース配信：DAZNの撤退とGCNの参入

昨年はダゾーン（DAZN）によるロードレース配信からの突然の撤退という舐め腐った事件があり、それまでDAZNが配信権を持っていたロンドやジロ・デ・イタリアなどの超重要レースが日本では見られなくなるという危機が我々を襲った。

そんな中、救世主と突如降臨したのがGCNだった。GCNがレース配信事業に乗り出し、無事に日本でもロンドやジロを見ることが出来るようになった。GCN is God。ちゃん土井（土井ちゃん）を讃えよ。

じゃ、今年もGCNで楽しみましょうか･･･と思っていたら上述のようにGCNのレースリストにロンドなどの名前がない。

2021年からのロンドの配信権は中国の巨大グループのものに

スイス企業Infront社が2021年からのロンドの放映権を獲得

実は今年の1月に、ロンド・ファン・フランデレンなどの主催者であるフランダース・クラシック（Flanders Classics）がスイス企業のInfrontと長期に渡る放映権の契約を交わしたとの発表がなされた。次のインスタを見て欲しい。

これによりそのスイス企業Infront社が2021年から独占的にロンドなどの放映権を持つことになった。今回の契約により、ロンドなどフランダース・クラシックが主催するレースの放映権は8年間に渡り、Infront社が独占する。

対象となるレースは、

• ロンド・ファン・フランデレン（Ronde van Vlaanderen）
• オムロープ・ヘット・ニウスブラット（Omloop Het Nieuwsblad）
• ヘント〜ウェヴェルヘム（Gent-Wevelgem）
• ドワルス・ドール・フラーンデレン（Dwars Door Vlaanderen）
• スヘルデプライス・スコーテン（Scheldeprijs Schoten）
• ブラバンツ・パイル（Brabantse Pijl）
• ブリュッセルズ・サイクリング・クラシック（Brussels Cycling Classic）

これらは上述のように2021から2028年までの8年間はInfront社が放映権を持つことになる。

アムステルゴールドレースの放映権も獲得

同時にInfront社はアムステルゴールドレースの主催者とも契約を締結し、その放映権を手に入れた。こちらは6年間の契約である。

中国企業との関係

このスイスのInfront社は、実はあの中国の巨大スポーツグループ、ワンダ・スポーツ・グループ（ Wanda Sports Group）に属している。同グループは中国のワールドツアーレース、ツアー・オブ・広西（Tour of Guangxi）に関与しており、UCIとロードレースへの関係は深い。

そういう点では、間接的にではあるが中国の巨大企業がロンドなどの人気ロードレースの放映権を手に入れたことになる。

で、結局日本でロンドなどは見られるの？

これらの事情をふまえて、では日本でロンドなどが見られるのか？という話になるが、実はまだわからない。ただ別府史之の兄で解説者の別府始が、次のようなツイートをしている。

そして、最近のJスポの関係者らが「何かを匂わせている」ような言葉を発していることも考慮すれば、Jスポの可能性が高いか？