マイヨ・ヴェール争いでカヴェンディッシュとマシューズの差は37pt。残り5ステージでマシューズの逆転なるか?
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昨日の第16ステージについては記事「危険な雨の下り・・・2021第16ステージの結果と感想」でも書いたが、ポイント賞争いで2位マイケル・マシューズと3位のソンニ・コルブレッリが逃げ集団に入り、中間スプリントを稼いだ。その結果次のようになった。
1 | MARK CAVENDISH | DECEUNINCK – QUICK – STEP | 279 PTS |
2 | MICHAEL MATTHEWS | TEAM BIKEEXCHANGE | 242 PTS |
3 | SONNY COLBRELLI | BAHRAIN VICTORIOUS | 195 PTS |
首位のカヴェンディッシュとマシューズとの差が37ポイントに縮小。
ここでポイント賞のポイントの配分を簡単におさらい。
・中間スプリントで1位には20pt
・難易度1~2の平坦ステージ1位には50pt
・難易度3の丘陵ステージ1位には30pt
・難易度4~5の山岳ステージと個人タイムトライアルステージの1位には20pt
といった配分。もちろん1位でなくてもある程度はポイントは配分される。
そして今後のステージの難易度などを見ていくと、
・第17ステージは難易度4→1位だと20pt、中間スプリントとれば+20pt=最大40pt
・第18ステージは難易度5→1位だと20pt、中間スプリントとれば+20pt=最大40pt
・第19ステージは難易度1→1位だと50pt、中間スプリントとれば+20pt=最大70pt
・第20ステージは個人TT(難易度6)→1位だと20pt(中間スプリントポイントはなし)=最大20pt
・第21ステージは難易度1→1位だと50pt、中間スプリントとれば+20pt=最大70pt
といった具合だ。
このうち今日、明日、明後日の第17&18&19ステージの中間スプリント1位を目指してマシューズが動くことは確実。そしてどれも登り斜面または頂上に設定されているので、カヴェンディッシュが動くかどうかは可能性は微妙なところ。実際の斜度次第か?
だが、カヴェンディッシュのためにDeceuninck-QuickStepの選手が逃げに乗って、中間スプリントポイントを1位で通過しようとするはず。そうすればマシューズがポイントを獲得するとしても多少はその数を減らせる。
仮に第17&18でマシューズが中間スプリント首位で、カヴェンディッシュが何もしなければその時点でグリーンジャージは3pt差でマシューズに移動する。
そして第19ステージでも中間スプリント1位をマシューズが取り、カヴェンディッシュが何もしなければ23ptに広がる。だが、そのステージでカヴェンディッシュがステージ優勝し、マシューズの着順がかなり低くて1ポイントももらえなければ、逆に27pt差でカヴェンディッシュがまたグリーンジャージ獲得となる。
その場合、マシューズは最終日に中間スプリントで1位をとっても20ptしか稼げないので、その時点で7pt分足りない。そうなればもうあとはシャンゼリゼでのゴールの順位次第。
シャンゼリゼのステージは難易度1なので、ステージ優勝者には上述のように50pt、そして2位には30ptとなっている。
カヴェンディッシュが優勝すればそれで終わり。マシューズが2位に入っても無理。
そこでマシューズのパリでのグリーンジャージ獲得決定には、中間スプリントだけでなく第19ステージのゴール順位もかなり重要な(上の太字部分)意味を持つことになる。
仮に第19ステージのゴールスプリントでマシューズが2位ならば30ptもらえるので、その時点で3pt差でマシューズがグリーンジャージという可能性がある。もちろん1位ならば言うまでもないが、チーム力的にそれは難しいだろう。トレイン戦争にカチコミをかけられるほどの力がない。
以上のような想定はあくまで1つの想定であり、他にもいろいろな想定の組み合わせができるが、とにかくポイント賞争いも山岳賞争いと同様にかなり僅差の争いという様相を呈していると言える。
とにかくまずは、この今日と明日の第17&第18ステージの両中間スプリントポイントについてカヴェンディッシュとDeceuninck-QuickStepがどう動くか。それがまずは最初の最も注目すべきポイントとなるだろう。