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後方で走るチームカーが生み出すエアロ効果。なぜイネオスとクイックステップのチームカーに大量のTTバイクが積まれたのか、その理由。2022ティレーノ~アドリアティコ第1ステージ

なぜイネオスとクイックステップはTTバイクを大量にチームカーに積んだのか?な2022ティレーノ~アドリアティコ第1ステージ

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一昨日のティレーノ~アドリアティコ(Tirreno Adriatico)第1ステージは個人TT(タイムトライアル)だったわけだが、そこである奇妙な光景が見受けられたようだ。

それは、INEOS GrenadiersとQuick Step-Alpha Vinylのチームカーの屋根に、大量のタイムトライアルバイクが載せられていたこと。

情報源:Why was Filippo Ganna’s Tirreno-Adriatico team car stacked with spare bikes?

チームカーに大量のTTバイクを積むとエアロ効果が増大

まずフィリッポ・ガンナ(Filippo Ganna)のTTシーンを見てほしい。

なるほどたしかに後方のイネオスのチームカーには何台もTTバイクが積まれている。

次にクイックステップのチームカーの様子を見てほしい。

これはBora-hansgroheの選手の映像だが、動画の出だしにクイックステップのチームカーが見える。そこにはやはり大量のTTバイクが積まれている。

一方で、タデイ・ポガチャル(Tadej Pogačar)などの他のチームカーは普通のTTステージと同じく、1台のスペアバイクだけという感じだったらしい。

なぜイネオスやクイックステップがそんなに大量のTTバイクを積んでいたのかというと、それはメカトラに備えるためではなく、エアロ効果を上げるためだったようだ。もちろんチームカーのではなく、選手のエアロ効果だ。

選手の後方で走る物体が大きければ、選手のエアロ効果が高まるという現象がある。これは以前にこのブログでも紹介した。下の記事がそれだ。

物理の専門家でもないし、空力学の専門家でもないので理屈はわからない。でも前方で走る選手にとって有利な空気の流れになるらしい。

UCIルール上は合法。というのもチームカーに乗せるスペアバイクは何台までという規定がないから。

ただUCIルールでは、TTにおいては選手とチームカーとの間は10メートルは空けなければならない。

10メートルもあけばそんないうほどエアロ効果ないのではと思うが、専門家が言うにはそれでも選手の周辺のエアロ効果を生むには十分とのことらしい。

ということは極端な話、カレブ・ユアンなどの小柄なスプリンターは、そのすぐ背後に大柄なスプリンターがついているほうが実は速くなる??

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piginwired
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2 Comments

  1. 後ろを走るチームカーの前面投影面積が大きくなればクルマの前方の正圧になる部分が大きくなって、前を行くライダー後方の負圧をキャンセルする効果が生じるので空気抵抗が少なくなるという理屈ですかね。
    もっと単純にチームカーが空気ごと前を行くライダーを押していると考えてもいいでしょうね。
    イネオスならわかりますが、クイックステップがそんな細かいことをやるとは、らしくないというかなんというか。
    あと、後ろにぴったりつかれたときですが、2人のライダーをひとかたまりの物体として見ると後方が負圧になって後ろに引っ張られる部分を後ろについたライダーが負担してくれるので、その効果だけ見ると前方を走るライダーにもちょっとだけ恩恵があるはずですね。

    • 解説感謝!

      正圧に負圧という用語も初めて知ったブヒねぇ・・・チームカーが選手を押す・・・すごい。
      たしかにクイックステップがそんな細かい作戦を取るのは意外ブヒね。誰か専門家の入れ知恵があったのかも?

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