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カラパスがNSN移籍を正式発表。EFとの契約を早期終了、2027年から3年契約
今年までEF Education-EasyPostで走っていたリチャル・カラパスが、スイスのワールドチームのNSN Cycling Teamへ移籍することが発表された。
La Locomotora has arrived 🚞 @giroditalia winner, Olympic champion, and @letour King of the Mountains @RichardCarapazM will join NSN Cycling Team on a three-year contract from 2027. 🇬🇧 https://t.co/D5biIjOTix 🇪🇸 https://t.co/xo9GJYYrBd #WeAreNSN #ForFin | @weare_NSN https://t.co/IhUffhLvUe
— NSN Cycling Team (@NSNCyclingTeam) October 16, 2026
今さら言う必要はないかもしれないが、リチャル・カラパスは33歳のエクアドル人クライマーで、2019ジロ・デ・イタリア総合優勝と2021年コロナ禍の東京五輪ロードレースで金メダルを獲得するという輝かしい経歴を持つ。
またカラパスは2026年シーズンもツール・ド・フランスとブエルタ・ア・エスパーニャで存在感を発揮している。ツールでは終盤にステージ優勝を2回、総合成績8位でフィニッシュ。ブエルタではステージ優勝こそなかったものの総合4位だった。
そんなカラパスはEFとの契約を2028年末まで残していた。しかしその満了を待たずに移籍が決定。2027年からNSNで走ることになった。新しい契約は2027〜2029年の3年となる。
今回の補強はカラパス本人にとっても、そしてNSN Cycling Teamにとってもグランツール総合争いへの意欲を示す動きだと言える。
カラパス本人が新天地に求めたのはチームの成長に中心選手として関わる機会だった。一方のNSNは、登坂力と実績に加え、勝利への姿勢や若手を導く役割にも期待を寄せている。
なお今回EFとの契約が途中終了となったわけだが、その移籍金や補償金の有無、契約を終える際の具体的な条件は不明。
上述のようにカラパスはグランツールの総合争いとステージ優勝の双方で実績を持つ。ジロ総合優勝者であり五輪王者でもあるカラパスは、ツールでもこれまで通算3勝を挙げており、さらにグランツールの山岳賞も複数回獲得してきた。
総合順位を守りながら3週間を戦う経験と、勝機を見極めて自ら攻撃する力。その両方を備える選手の加入はNSNの戦術の選択肢を広げる。山岳ステージで誰を中心に走るのかという点でも、明確な軸を得る補強といえる。
そんなカラパスがNSNの総合リーダーになると予想されるのは当然だろう。今後3年間、NSNがグランツールの総合成績を追求する姿勢を明確にしたと言える。
ただし、どのグランツールを最優先にするのか、他のリーダーと出場レースをどう分担するのかは、現時点では不明。ジロ、ツール、ブエルタのいずれで新体制の成果を狙うかは、今後の具体的な計画を待つことになる。
そしてどのグランツールを狙うかは、エーススプリンターのビニアム・ギルマイがどのグランツールに出るかによっても左右されるのではないだろうか。
またカラパスと同様に、すでにサンティアゴ・ブイトラゴが加入することも発表ずみであるところ、ブイトラゴはこれまでツールも走っているがブエルタのほうが出場回数が多いため、彼がブエルタを中心に走り、カラパスがジロまたはツールを中心に走るということも考えられる。
カラパスに求められるのは、自分自身の成績だけではない。その経験とリーダーシップが、チームの競技目標の達成と次世代の選手の成長の双方に役立つと考えている。
若手にとってグランツール総合優勝や五輪優勝を経験した選手と共に走ることには意味がある。大きな舞台への準備やレース中の判断など、カラパスが積み重ねてきた経験に日常的に接する機会になるためだ。
NSN側は、若い選手たちがカラパスを模範にできるとし、チームの文化にもよくなじむだろうと期待する。
カラパスはNSNにとって2027シーズンに向けて正式発表した7人目の新加入選手となる。
他の加入選手として、サンティアゴ・ブイトラゴ、レナルト・ファン・イートヴェルト、カスパー・アスグリーン、アルテム・シュミット、セドリック・ブーランの名前を挙げている。
複数の選手を迎える中でも、カラパスの役割はグランツール総合争いの中心となることは明白だろう。
今後は新加入選手を含めた陣容の中で、山岳での連携や各レースの役割分担がどのように組み立てられるかが焦点になる。
一方でEFにとってカラパスは、2026年末でチームを離れることが確認された6人目の選手となった。4年にわたって所属し、大きなレースで成果を挙げてきた選手の退団だけにEFのチーム力における影響は小さくないはずだ。
そして現在のところEF側の説明やその後任となる総合リーダーの構想まではわからない。たしかにNSN移籍の理由は語られているが、そのコインの表裏となるEFを退団する理由は明確にはわからない。