Raphaがアウトレットショップ閉鎖し、D2Cビジネスに注力へ
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情報源:Rapha to close two ‘archive stores’ as firm reverts to direct to consumer model
ロードバイクのウェア業界の既存の常識やマーケティングを覆した革命児Rapha。そのブランド知名度は急速に世界へ拡大。同社のビジネスそのものも世界的な展開へと飛躍した。
しかし、その急成長は諸刃の剣でもあった。不適切な販売予想、生産量の調整の失敗、積みあがる在庫とセールの頻発、販売量は増えたものの利益率の低下などなど。そして米国が誇る小売の帝王ウオルマート創業者の孫による買収劇。
そんなRaphaは去年からビジネスモデルの転換というか、原点に立ち戻ろうとしている。そういった負の過去からオサラバしようとしている。CEO曰く「ブランドの立て直しは軌道に乗っている」。このへんも以前に紹介した通り。
そしてRaphaは、その一環として英国はKilver CourtとBicester Villageにある型落ちのセール品専用ストア(アウトレットショップ)を閉鎖する方針。セールの頻発をやめることが決まっているので、セール品を専門に売るような店はそういった方針に反するからね。そして、RaphaはDirect to Consumerビジネス、いわゆるD2Cビジネスというビジネスモデルへと経営を注力させる方針を説明している。
D2Cビジネスとは?SPAとの違いは?
D2Cビジネスとは、特に昨今アパレル業界のトレンドとなっているビジネスモデル。それは、一切(またはできるだけ)中間業者を挟まず、企画、製造、販売まで全て自社のみで完結させるビジネスモデル。しかし、それだけならば既存のSPA(Speciality store retailer of Private label Apparel)と呼ばれるビジネスモデルと同じ。
D2CがSPAと決定的に違うのは、D2Cはオンラインでのみ販売するという点。つまりリアル店舗は持たない。SPAをいちはやく取り入れ、ファストファッションを席巻したのがGAPと言われてるけど、GAPは現実の店舗を持っているというのを思い出して欲しい。D2Cは、SPAから店舗運営のコストをも極限まで省いたものと言えようか。
RaphaはそんなD2Cへと注力しようというわけ。まぁもともと昔も今もRaphaといえば自社公式サイトでのオンライン販売がメインなわけで、ある意味で原点回帰というか、あるべき姿を思い出した?とも言える。
まぁまだ具体的な将来の姿というのは見えてくるわけじゃないけど、究極的には今のRaphaの公式リアル店舗(RCC)でも販売はしなくなるかもね。純粋にカフェなどの交流と試着だけみたいになるかもね。そうしないと上述の方針を考えると中途半端になるしね。RCC店舗がなくなることはないやろうけど、どんどん販売という要素は減少させていくかもね。どうやろね。
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