キュベカ・アソスが鍵を握る2021年ツール・ド・フランスのワイルドカード枠争い
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ツール・ド・フランスに出場できるチーム数はおそらく来年も全22チームである。
そのうちワールドツアーチームが今年ならば19なので、ワイルドカード枠は3つとなる。
そしてUCIルールにより、ワールドツアーチームより1つ下のカテゴリーのチーム群、UCI ProTeamからはそのランキング1位には自動的に全ワールドツアーに出場できる権利が確約される。実際出場するかどうかは別として機会は保障されている。
では、来年ワールドツアチームが現在の19から18へ減ってしまったら?その場合は、ProTeamランキングの2位のチームにもワールドツアー出場の機会が保障されることになる。つまり、来年のツールに自動的に出場できる権利が保障される。
すなわち、ワールドツアーチームの数が大問題である。
消滅するワールドツアーチームCCCについては、ベルギーのProTeamのCircus-Wanty Gobert-Tormans Cycling TeamがCCCが保有するワールドツアーライセンスを買ったため、ほぼ順当にCircusがワールドツアーチームへ昇格するはず。よってチーム数に影響はしない。
したがって、まさに19か18か・・・その鍵を握るのは、NTTことクベカ・アソス(Qhubeka ASSOS)である。
クベカ・アソスの動向次第
ワールドツアーチームになれなかった場合
もしNTTことクベカ・アソス(Qhubeka ASSOS)がワールドツアーチームになれなければ、ワールドツアーチームが1つ減り、18チームとなる。
そしてProTeamランキング1位でマチューファン・デル・プール(Mathieu van der Poel)が所属するアルペシン・フェニックス(Alpecin-Fenix)が自動的に出場を確約されている仕組みであるため、まず同チームが、そして上述のように同ランキング2位のアルケアも自動的に出場が確約される。
ワールドツアーに残留した場合
しかし逆に、もしキュベカ・アソスがワールドツアーチームになる場合、自動的に出場が確約されるのはアルペシン・フェニックスだけである。
アルケアはその他のチーム、特にトタル・ディレクト・エナジー(Total Direct Energie)とB&Bホテルズ(B&B Hôtels-Vital Concept)と残された2つのワイルドカード枠を争わなければならない。
なおB&Bホテルズについては、「【悲報】メインスポンサー撤退で予算20%減。B&B HOTELS-VITAL CONCEPT P/B KTMから、VITAL CONCEPTがメインスポンサー撤退」で書いたように、来年度からは単に「B&B Hôtels」というチーム名になりそうである。
そしてそれら3チームは全てフランスチームであるがゆえに、母国のツールに賭ける覚悟は半端ない。チーム存続の命運がツールにかかっているためワイルドカード枠の争いは激戦となろう。