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ロードバイクとロードレース

胸熱!2022ジロ第14ステージの感想・結果・ハイライト

イタリア大熱狂!2022ジロ・デ・イタリア第14ステージの感想と結果とハイライト動画

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今日の第14ステージと明日の第15ステージは休息日前の難関ステージ。大きな動きが予想される重要な2日間になると思われる。はたしてマリアローザを着るフアン・ペドロ・ロペス(Juan Pedro López)はそのピンクを守れたのだろうか。

そして今大会を席巻する(?)ベテランパワーが今日も輝いた。あのベテランイタリア人が熱い走りを見せてイタリア人も大熱狂の1日となった。

2022ジロ第14ステージのコース

マリローザのフアン・ペドロ・ロペス(Juan Pedro López)を擁するトレック・セガフレードが、最も警戒していたのがこの土日の2日間。

今日は総距離147kmと短めだが、獲得標高3000m。1日中アップダウンの繰り返し。一定のペースで登ることが許されない場面が後半から多くなるかもしれない。

ところどころでアタックがかかって加速、そして下りでも加速。そんなハードな展開になるかもしれない。総合エースやクライマーでもマイペース走法が得意な選手は苦戦するかも?間違いなく脚が削られていくコースと言える。

また中盤と最後に2回登場する2級山岳、コッレ・デッラ・マッダレーナは前半の2kmが平均斜度11.6%の激坂。最大斜度は20%とかいうレベル。上の画像がそのデータだ。

さらに最後のそのマッダレーナの下りの後にボーナスタイムを得られるポイントが設定されている。このボーナスタイムを誰がどのように稼ぎにくるのか。最有力はイネオストレインに乗ったリチャル・カラパス(Richard Carapaz)だろうが、その思惑どおりにいくだろうか。

あるいは、意表をついて(?)ボーナスタイムもそしてステージ優勝も狙ってくるか?

はたして、ロペスとトレック・セガフレードはマリアローザを文字通り死力を尽くして死守できるだろうか?最終週の総合争いに向けてターニングポイントとなる2日間だ。

今日の料理

感想とハイライト

トム・デュムランがリタイア

昨日の第13ステージでチームDSMのエースだったロマン・バルデ(Romain Bardet)がリタイアしたが、今日はユンボ・ヴィズマのトム・デュムラン(Tom Dumoulin)がリタイア。最終週を目前にしての残念な結果になった。ここ数日は肉体的にコンディションがあまりよろしくなかったようだ。

ではこれから休んでツール・ド・フランスに出るのかとも考えられるが、ジロでの出来を考えるとまだまだ全盛期の本来の姿に戻っていないこと、ツールのメンバーはすでにほぼ決まっていることを考えると、デュムランのツール出場はほぼないだろう。

Boraトレイン!マリアローザが驚きの奮闘!ベテラン勢好走!

今日は2つの2級山岳スペルガ(Superga)とマッダレーナを2回登る。その1回目が終わり残り40kmとなった時点で、先頭グループはボーラの選手が3人そろい牽引。

ジャイ・ヒンドレー(Jai Hindley)を、エマヌエル・ブッフマン(Emanuel Buchmann)とウィルコ・ケルデルマン(Wilco Kelderman)が守りながらペースを作り続ける。

その先頭集団には他にも、

  • フアン・ペドロ・ロペス(Juan Pedro López)
  • サイモン・イエーツ(Simon Yates)
  • ヴィンツェンツォ・ニバリ(Vincenzo Nibali)
  • ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(Domenico Pozzovivo)
  • リチャル・カラパス(Richard Carapaz)
  • ヤン・ヒルト(Jan Hirt)
  • ジョアン・アルメイダ(João Almeida)
  • ミケル・ランダ(Mikel Landa)
  • ヴィンツェンツォ・ニバリ(Vincenzo Nibali)
  • ぺリョ・ビルバオ(Pello Bilbao)

が揃っていた。

特にニバリがいるのは、今日この日に照準をあわせてきたことを思わせる。本気で引退前の勝利を狙っていると感じさせる走りだ。ただ個人的なステージ優勝候補としてはサイモン・イエーツを考えていた。

そして、なんといってもマリアローザのフアン・ペドロ・ロペスがこの時点でしっかりと残っていることに驚く。アシストはもう誰もおらず孤軍奮闘。ひょっとしたら今日は生き残れるのか?

しかし、そんな淡い期待を消し去る動きが・・・

カラパスが2級山岳スペルガでアタック!独走へ

2022ジロ・デ・イタリア第14ステージ

2度目の2級山岳スペルガ(Superga)に入ると、少しずつ先頭集団が崩壊し始めるシーンが増えていく。ただ完全崩壊しそうでしない・・・分裂してもその後また1つになる。そんな展開が少し続いていた。

マリアローザのフアン・ペドロ・ロペスもなんとかなんとかギリギリ耐えているという感じだったが、先頭集団からついに本命(?)のリチャル・カラパスがアタック!

このカラパスの動きを誰も追わない。まだ2級山岳のマッダレーナが残っているからか、それともみんなつらいのか。

カラパスは独走を続ける一方で、フアン・ペドロ・ロペスはついに力尽き、カラパスを追う集団からも遅れていく。マリアローザを失うことになったが、よくがんばった!感動した!

カラパスは、最近のクラシックレースでよく見るような、ゴールまでかなりの距離を残したところからのロングアタックをぶちかましたわけだが、そうしたクラシックレースよろしくこのままカラパスが逃げ切るのかと思われたが、そうは問屋が卸さなかった。

最後の2級山岳マッダレーナでまたレースが動く!

過酷な2級山岳マッダレーナ。そこでカラパスが失速したのか、それとも追走が速度を上げたのか。急速にその差がつまる。

そんなカラパスを追走するのが、ヴィンツェンツォ・ニバリとジャイ・ヒンドレー。そしてそのすぐ後からサイモン・イエーツが迫る。

2022ジロ・デ・イタリア第14ステージ
うおおおおおおおお!

現役最後のジロとなるニバリの熱い走りに、観客もヒートアップ!テンションあげあげ!

そしてついにカラパスが捉えられ、サイモンを含めて4人で先頭集団を形成することになる。

マッダレーナを登りきってしまえば短い下りとちょっとした平坦だけ。このまま4人でゴール前スプリントかと思っていると・・・

俺のサイモン・イエーツキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

ここまで終始集団後方で大人しくマイペースで走っていて、明らかに力を温存しているのがバレバレだったが、ここしかないというタイミングでついに動いた!

このサイモンの動きを他3人はスルー。

本来なら総合争いに無関係でステージ優勝をガチで狙うニバリがサイモンを追うべきで、カラパスもヒンドレーもニバリにそうさせたいところ。そしてニバリは当然それを理解している。だからこそニバリも動かないのか?それとも体力的に動けなかったのか?

カラパスもヒンドレーも総合優勝こそが真の目的かつボーナスタイムゲットができればいいので、ゴール前スプリントでニバリをかわせればそれでいい。だから早い段階でサイモンを追う必要はない。

こんな思惑があったのかどうかはわからないが、サイモンはそのまま逃げ続けて・・・

やったぜ!

サイモン・イーエツは今年こそは(ひょっとしたら総合優勝を狙う最後のジロ?)とガチで優勝を狙ってジロに参戦したものの、第9ステージで大失速。その原因は膝の痛みと暑さだった。

関連過去記事:サイモン・イエーツがリタイアも?第9ステージでの大きな遅れは第4ステージで痛めた膝と暑さが原因

大きな失望を抱えたはずだったが、今日の見事なステージ優勝で少しはその心の傷も癒えただろうか。まだ明日、そして最終週もあるのでこれからもレースを沸かせて欲しい。

そしてカラパスがマリアローザをついに奪取。奪われたフアン・ペドロ・ロペスだが本当によくがんばった。今日の走りは胸が熱くなった。ファンも一気に増えたことだろう。

チームとしてもとても良い大会となったに違いない(まだ終わってないけど)。マリアローザは失ったとはいえチームの雰囲気や勢いは最終週も続きそう。

結果

ステージトップ10

1サイモン・イエーツ(Simon Yates)Team BikeExchange – Jayco1位との差
2ジャイ・ヒンドレー(Jai Hindley)BORA – hansgrohe0:15
3リチャル・カラパス(Richard Carapaz)INEOS Grenadiers,,
4ヴィンツェンツォ・ニバリ(Vincenzo Nibali)Astana Qazaqstan Team,,
5ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(Domenico Pozzovivo)Intermarché – Wanty – Gobert Matériaux0:28
6ジョアン・アルメイダ(João Almeida)UAE Team Emirates0:39
7ミケル・ランダ(Mikel Landa)Bahrain – Victorious0:51
8ぺリョ・ビルバオ(Pello Bilbao)Bahrain – Victorious,,
9エマヌエル・ブッフマン(Emanuel Buchmann)BORA – hansgrohe1:10
10フアン・ペドロ・ロペス(Juan Pedro López)Trek – Segafredo4:25

総合トップ10

1リチャル・カラパス(Richard Carapaz)INEOS Grenadiers1位との差
2ジャイ・ヒンドレー(Jai Hindley)BORA – hansgrohe0:07
3ジョアン・アルメイダ(João Almeida)UAE Team Emirates0:30
4ミケル・ランダ(Mikel Landa)Bahrain – Victorious0:59
5ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(Domenico Pozzovivo)Intermarché – Wanty – Gobert Matériaux1:01
6ぺリョ・ビルバオ(Pello Bilbao)Bahrain – Victorious1:52
7エマヌエル・ブッフマン(Emanuel Buchmann)BORA – hansgrohe1:58
8ヴィンツェンツォ・ニバリ(Vincenzo Nibali)Astana Qazaqstan Team2:58
9ぺリョ・ビルバオ(Pello Bilbao)Trek – Segafredo4:04
10アレハンドロ・バルベルデMovistar Team9:06

ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(39歳)はひょっとしたら・・・

各賞ジャージ

マリア・ローザ(総合)リチャル・カラパス(Richard Carapaz)
マリア・チクラミーノ(ポイント賞)アルノー・デマール(Arnaud Démare)
マリア・アッズーラ(山岳賞)ディエゴ・ローザ(Diego Rosa)
マリア・ビアンカ(ヤングライダー賞)ジョアン・アルメイダ(João Almeida)

ハイライト動画

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