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2023世界選手権ロードレースとマチュー・ファン

とんでもないレース!まるでクラシックのクリテリウム!?2023世界選手権ロードレースの感想・結果・ハイライト動画

前例のない?とんでもない展開に!2023世界選手権ロードレース男子エリートの感想・結果・ハイライト動画

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2023世界選手権男子エリートロードレースはこれまでにないぶっ飛んだレースとなった。

2023世界選手権男子エリートロードレースのコース

2023世界選手権男子ロードレースのコース

国別出場選手一覧(PDF)

国別出場選手リストPDF

国別チームカー優先順位

これについては次の記事を見ておいてほしい。

感想・ハイライト

コースに活動家が乱入でレース中断!

2023世界選手権ロードレース

ついに始まった世界選手権男子エリートロードレースだが、予想通りというか例年通りというか、アタック合戦からのスタート。特にチームの人数の少ない国を中心にアタック合戦が展開される。

2023世界選手権ロードレース

先行していた選手の1人が途中で道を間違える場面も。

しばらく逃げは決まらなかったが、やがて9名の逃げが出来上がる。

だがスタートから80kmほどいったところで、いきなりレースが中断される。アホな活動家がコースに侵入して抗議活動を強行したからだ。

この事態を受けて選手はまったりと談笑・休憩タイム。

2023世界選手権ロードレースと抗議活動
2023世界選手権ロードレースと抗議活動
2023世界選手権ロードレースと新城幸也

結局レースの再開はなんと約50分後!1時間弱も選手は足止めを喰らってしまう。

激ムズ!周回コース突入!

スタート前から「ワールドツアーの距離のクリテリウムレース」と選手から評されていた今日の周回コースだが、この市街地の周回コースで積極的にプロトンをリードすべく動いたのがデンマークだ。

ベルギーもプロトン先頭付近で淡々とプロトンを管理するという感じだが、明らかにベルギーよりもデンマークが先手を取ろうと動くのが目立つ。

残り130km、アラフィリップが動く!

2023世界選手権ロードレース

だがこの動きは少しして吸収される。だが2年前の2021世界選手権のようにフランスがなにかをしかけようとしてるのを予感させる動き。プロトンは油断できない。

2021年の世界選についてはこれらの記事をどうぞ。

これはロードレースなのか?コーナーと激坂ばかりの超サバイバルレース

とにかくグラスゴーの市街地に入ってからは、コーナーだらけ。そして小刻みな激坂(14%や20%)が連続。しかもあまり道路の状態もよろしくなくところもあり、けっこうバイクが跳ねる箇所が。

まるで、ロンド・ファン・フランデレンを市街地クリテリウムにして、さらにコーナーだらけにして、コーナーへのぶっこみと出口からの加速で勝負させるみたいなわけのわからないコースとなっていた

🐷「なんやこのコース。これもうロードレースじゃなくね?特殊すぎぃ!でもおもろいわ」

残り70km、マチュー・ファン・デル・プールが攻撃開始!

残り22km、マチューついに独走開始!

2023世界選手権ロードレースとマチュー・ファン・デル・プール(Mathieu van der Poel)

ベッティオールが先行して逃げていたが、それをポガチャル、ワウト、ピーダースン、マチューが追いかけて吸収。その後、マチューがいつもの爆発的アタック!

シクロクロス現世界王者のマチューがついにロードレースでも世界王者となるのか!

マチューがあああああああああああああ!!

後方と30秒以上の差をつけながら独走するマチュー。いつものマチューの勝ちパターンに入った・・・

2023世界選手権ロードレースとマチュー・ファン・デル・プール(Mathieu van der Poel)
2023世界選手権ロードレースとマチュー・ファン・デル・プール(Mathieu van der Poel)

世界「うああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!」

終盤から部分的に降り出した雨で濡れていた路面で、マチューがまさかのクラッシュ!しかもバイクの右側、つまりリアディレイラー側が道路に叩きつけられた。はたしてマチューも、バイクも無事なのか?

2023世界選手権ロードレースとマチュー・ファン・デル・プール(Mathieu van der Poel)

だが幸運にもマチューも擦過傷はあるも軽症、バイクも無事だった。しかし、シューズが壊れてしまう。

2023世界選手権ロードレースとマチュー・ファン・デル・プール(Mathieu van der Poel)

シューズのBOAダイアルの部分が壊れたようで、それが靴から宙ぶらりんのようになる。ペダルを回すのにあまり支障はなさそうだが、マチューはその壊れた部分を邪魔だとばかりに走行中にちぎりとって捨てる。

一方、マチューを追走する3人、ポガチャル、ピーダースン、ワウトは世界選でチーム無線が使えないため、このマチューのトラブルを知らないまま走っていたはず。3人は微妙に牽制したような状態で走り続ける。

そしてここからマチューの本当の恐ろしいところ。落車し傷を追い、シューズは壊れたにもかからずなんと追走の3人との差をどんどん広げていく。しかも、濡れた路面のコーナーで落車したのに落車後のコーナーリングでもギリギリを攻める集中度をキープし続ける。なんという勝利への集中力と執念。全く勝利への渇望が揺るがない。その勝利への圧倒的集中力こそが実はマチューの強さの本質なのかもしれない。

マチューにとって、落車は補給食なのか?

??「全集中の呼吸」

勝ち慣れた選手でも・・・

いつものマチューのガッツポーズとはどこか違う雰囲気の勝利の雰囲気だったかもしれない。これまで世界選手権で優勝できていなかった家族のこと、今日の落車のこと、体力の限界まで走りきったこと、昨年の世界選手権はクソガキのせいで不本意な結果になったことなど多くのことがマチューを満たしていたはず。

ジュニア時代から数えきれないほどの勝利を重ねてきて優勝に慣れたマチューでも、今日のゴールはこれまでの優勝にはなかった感情の勝利になったのかもしれない。

なお2位にはゴール前で抜けだしたワウトが、そして3位には、最終盤はずっと限界で苦しそうにしていたのになぜかゴールライン寸前でピーダースンを僅差でおさえることに成功したポガチャル。その二人には悪いが少し笑った。

レース全体のハイライト動画

のちほど差し替え予定。

結果(トップ10)

1Mathieu van der Poel Netherlands1位との差
2Wout van Aert Belgium1:37
3Tadej Pogačar Slovenia1:45
4Mads Pedersen Denmark,,
5Stefan Küng Switzerland3:48
6Jasper Stuyven Belgium,,
7Matthew Dinham Australia,,
8Toms Skujiņš Latvia,,
9Tiesj Benoot Belgium,,
10Alberto Bettiol Italy4:03

関連過去記事

2021年世界選手権

2022年世界選手権

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