VsimaだけでなくUnibetもログリッチ獲得に動く。Unibetの狙いはツールのワイルドカード枠か?

ログリッチの移籍先にヴィスマ復帰案とユニベット浮上。現役続行の鍵はエース待遇と支援体制

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先日の記事「ログリッチがVisma復帰の可能性。チームが関心との報道」でVismaが再びログリッチと契約しようと動いているというネタを紹介した。

ログリッチ獲得に動いているチームとしてはこれまでTudor、XDS、Lotto-Intermarché、Pinarello-Q36.5 Proが報じられていたが、そこにVismaが新たに加わった形だ。

だが今回Visma以外にも、フランスのProTeamの1つUnibet Rose Rocketsもまたログリッチに関心を持っていることが明らかになった。

情報源:Two More Teams Said to Be Interested in Roglič, Including a Major Wildcard

ログリッチの去就、現時点での海外報道の整理

まず整理しておきたいのは、「関心を示している」「交渉が報じられている」「契約が決まった」という三つの段階の違いだ。今回の記事で伝えられているのは、主に関心と交渉の段階であり、移籍の正式決定ではない。

これまでの海外メディアの報道を大雑把にまとめるとこの表のようになる。

チーム海外メディアでの報道状況
Unibet Rose Rockets創設者がログリッチとの接触を認め、獲得への関心に言及。ただし実現可能性は慎重に判断する姿勢(今回の情報源記事)
Team Visma | Lease a BikeオランダメディアWielerFlitsが複数の情報源に基づいて交渉を報道
Lotto-Intermarché関心を示したと報じられたチームの一つ
Tudor Pro Cycling Team関心を示したと報じられたチームの一つ
XDS Astana関心を示したと報じられたチームの一つ
Pinarello-Q36.5関心を示したと報じられたチームの一つ

このなかでも、今回の新たな動きとして注目されるのが古巣のTeam Visma | Lease a BikeとUnibet Rose Rocketsだ。

もっとも仮にどちらかへの移籍が実現したとしても、両チームがログリッチに提示するオファーの内容や魅力はかなり異なると思われる。

Team Visma | Lease a Bikeではグランツールで総合優勝を目指すための強力なアシストとしての働きと、ツール・ド・フランス以外でのグランツール(特にブエルタ?)でのエースとしての役割が期待されるだろう。後者はログリッチ自身の望みと一致するかもしれない。

一方でUnibet Rose Rocketsでは、チーム戦力からしてもグランツール総合優勝を狙うというよりは、チームを代表するエース・中心選手としての役割という点に重きを置いた期待があるだろう。

秋の好成績でも消えない引退の可能性

ログリッチは今年のブエルタ・ア・エスパーニャ総合2位のあとも、世界選手権で終盤まで好走し21位、続けてヨーロッパ選手権の個人タイムトライアル優勝(ロードレースでも10位)と、プロキャリアの終盤に差しかかりながらも大舞台で戦える力を示した。

その一方でイル・ロンバルディアがキャリア最後のレースになる可能性にも言及していた。走り続けたいという意向をにじませながら引退の可能性も残す発言だった。

この発言について二つの可能性が考えられるのではないか。一つは、提示されている条件への不満があった可能性。もう一つは、獲得を検討するチームに判断を促すため、交渉上の圧力をかけていた可能性だ。

ただこれはあくまで妄想であり、ログリッチ本人の意図そのものではない。

Unibetが接触を認める「現実的かを見極める必要がある」

今回候補として浮上したUnibet Rose Rocketsの創設者のバス・ティテマは、ツール・ド・フランスのコース発表会でSporzaの取材に応じた。

彼は契約のない選手がまだ移籍市場に残っているとしながらも性急に決断するつもりはないと説明。そのうえで、ログリッチとは以前から接点があったことを明かしている。

最初の接触は同チーム側の動画を通じたものだったらしい。その後、ログリッチがブエルタで激しく落車した際にも連絡を取った。彼によれば当時のログリッチは今後の方向性を模索していたとのこと。

ただそんな彼もログリッチ獲得については本当にログリッチが現役続行の意思があるのか、ログリッチ獲得に具体的かつ現実的な実現可能性があるのかを慎重に見極める姿勢だと語る。

ログリッチほどの実績を持つ選手を迎えるには、本人に支払う報酬だけでなく、目標に見合う競技環境も問われるからだ。チーム側が獲得を望むことと、本人が納得する計画を用意できることの間にはなお検討すべき点が多くあると思われる。

Unibetにとっての魅力はツール出場、課題は資金と戦力

今回の情報源メディアは、Unibetがログリッチに関心に持つことは合理的な点があると考えている。その理由は、同チームのツール・ド・フランスへの出場の可能性だ。

同チームは今年のツールに招待されず、その結果を残念に受け止めていた。ログリッチのような大物選手を迎えることができれば、翌年の招待獲得に向けた後押しになる可能性があると記事は分析している。

チームにとってはログリッチを中心に据えることで、出場を目指すレースとチームの顔が明確になる。ログリッチ側から見てもエースとして迎えられることは魅力になり得るだろう。

しかし、大物選手の獲得によってツール出場が保証されるわけではない。 記事が述べているのは、あくまで招待を得る可能性を高めるという見通しだ。

さらに、資金と支援戦力という課題がある。ログリッチ獲得には予算の増額が必要になる。借りにログリッチは獲得できたとしても、現在のUnibetの資金規模ではブエルタ総合優勝のようなグランツール総合争いでログリッチを支えられる戦力を用意するのは不可能だろう。

最終判断は近い?

ヨーロッパのロードレースはすでにシーズンオフではあるが、2027シーズンに向けたチームミーティングやキャンプがそろそろ始まろうかという時期になっている。

情報源記事はそうした事情から数日から数週間のうちに決断が下される可能性が高いとみている。ただし、正式な発表日が設定されているわけではない。

Visma復帰ならばヴィンゲゴーとのレース配分と、ブエルタなどでの支援体制。Unibet加入なら、予算の確保、チーム編成などが検討されるべき事情となるだろう。

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