【チームCSCの真実】シュレック兄弟とサストレとの確執【2008ツール・ド・フランス】

2008年ツール・ド・フランスを制したのは、忍者(?)ことカルロス・サストレ(Carlos Sastre)。当時の所属チームはTeam CSC。

そしてチームメイトには、全盛期を迎えていくファビアン・カンチェラーラ、天才クライマーのアンディ・シュレック&フランク・シュレックのシュレック兄弟がいた。他にも、オグレディ、フォイクトなど。なお、このツールの総合2位はカデル・エヴァンスである。

しかし、当時彼らとチームメイトだったクルトアスル・アルヴェセン(Kurt-Asle Arvesen)が、シュレック兄弟とサストレとの確執を暴露した。

情報源:CSC team-mate reveals Schleck brothers’ feud with Carlos Sastre at 2008 Tour de France



(1) サストレは孤独なツバメだった。チーム内の雰囲気は最悪

2008年ツールではチームCSCは、カルロス・サストレを含む9人の選手をツールのメンバーとして選んだ。そのうち8人はツールの準備としてツール・ド・スイスへ、そして残りの1人、つまりサストレだけがドーフィネへ出場していた。もうこの時点で何かがおかしい。

“Sastre was a lonely swallow. We were nine riders and it was eight to one.”



訳「サストレは孤独なツバメだった。うちのツール用のチームは確かに9人やったけど、内実は8人と1人という感じやった」

アルヴェセンはこのように語っている。サストレは「ぼっち」だったと。

なぜそのような状態になっていたのか?それはそもそも2008年のシーズン当初、バスク一周から、シュレック兄弟とサストレとの間に確執があったからだと言う。

というのも、バスク一周にサストレだけが自己所有のスポーツカーを持ってきていたから。それに対してシュレック兄弟が「いや、お前だけそれはおかしいやろ」と口論へ。結局それを端緒にして、彼らの亀裂は埋まらなかったとのこと。

“We succeeded for the outside world, but there was a very bad atmosphere in the team,”



訳「表向きは成功してるチームのように見えてたやろうけど、実際のところチーム内の空気は最悪やったわ」

“Sastre wanted to take his own chance for the first time in 2008, but suddenly those annoying Schlecks came up. It was a real battle for the leadership.”



訳「サストレは同年のツールで人生初のツール優勝をしたがってたけど、突然ブチギレたアンディ・シュレックが登場したわけよ。誰がツールのエースかでガチの内紛が勃発してた」

(2) 2008ツールの第17ステージとサストレの独断の加速

2008年のツールもいろいろあった。そもそも同年にはASOとUCIとの対立が先鋭化。今で言うところのワールドツアーの構成などに影響があった。また、ツールではドーピング事件も発生した。

そんなツールのクイーンステージは第17ステージ。その日の時点でマイヨ・ジョーヌを着ていたのはサストレではなく、フランク・シュレック。

しかし、個人TTの弱さに定評のあるシュレック兄弟。2位につけていたカデル・エヴァンスのTTの強さを考えると、第20ステージのTTで逆転される可能性が高かった。

そんな状況でのクイーンステージ。ガリビエ峠とアルプ・デュエズの2大山岳が登場したステージ。

最後のアルプ・デュエズの麓から一気にサストレが集団から加速。独走を始める。

この動きは実はチームの指示でもなく、そして誰もがその真意をわかっていなかった。ライバルたちもチームCSCの作戦だと思っていてサストレの動きをスルー。しかし、これはサストレが独断でしかけた動きだった。

当然誰もこの動きにはついていかない。もちろんシュレック兄弟も。

その後ようやく集団がサストレなどの先行グループを追うようになり、フランク・シュレックもその追走集団からカウンターアタックをしかけてサストレを追うが、捕まえられなかった。結果、サストレは、マイヨ・ジョーヌのフランクから1分半ものタイム差を稼いだ。

そして第20ステージの個人TTもなんとか上手くまとめて、サストレは2008ツール・ド・フランスの総合優勝の栄光を手にした。

なおこの年でサストレはチームを離れ、チームバイクもCerveloから翌年Specializedへ変わった。




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