トム・デュムランとサンウェブとの亀裂の正体。移籍の真相とは?



2017年のジロ・デ・イタリアを制し、本来のTTスペシャリストから押しも押されぬ総合エースへと完全に覚醒・変身したトム・デュムラン。

そんなデュムラン(大)だが、去年チームSunwebからJumbo-Vismaへ電撃的?衝撃的な移籍を果たした。

なぜSunweb側はデュムラン(大)を手放したのか?言い方は悪いが、デュムラン(大)を手放すとチーム成績やスポンサーが期待するチームの魅力は大きく下がることは間違いない。

そんな移籍について海外の大手自転車メディアVelonewsが電話インタビューでSunwebの監督Luke Robertsを直撃。同監督は、下の情報源記事以下のように述べている。曰く、「大きくなっていく彼の野心が、チームの平等主義という方針と乖離していった」

情報源(Velonews):Sunweb DS: Dumoulin’s growing ambitions did not square with team’s egalitarian style



デュムラン(大)の拡大した野心とチーム方針との齟齬

上の情報源記事で、Sunweb監督Luke Robertsは次のように述べる。

“Tom was quite ambitious,”



訳「デュムラン(大)は、かなり野心的だった」

“The more pressure that came on him, and with his high ambition, he liked to have a lot of control. To have good cooperation and good teamwork inside a team, it’s important that riders can work together well with the rest of the people in the team, the riders, [and] the staff.”



訳「周囲からの重圧が大きくなるにつれ、彼はグランツール優勝に入れ込むようになり、たくさんのことで主導権・管理権を握ろうとした。でもチーム内での協力関係やチームワークのためには、選手はお互いに支え合うことが大事や」

“All top riders are very ambitious and it’s difficult to manage to have ambitious top riders who are after results themselves to give up their chances to work with somebody else,”



訳「トップ選手の全てがかなりの野心家であること、そして管理面で難しいのは、結果を出したそういうトップ選手に対して、他の選手のために犠牲となり、勝利のチャンスを諦めるようにすることや」

“Politics in those situations can be inevitable. The more successful a rider becomes, the more difficult it is for them to be willing to give up chances for someone else.”



訳「こういったチーム内政治というのは不可避なもの。選手が成功すればするほど、チームメイトのために自ら進んで犠牲になろうとするのは困難になっていくもんや」

デュムラン(大)は2017のジロ総合優勝、2018年のジロとツールの連続2位などをの実績を経て、クリス・フルームやゲラント・トーマスと並ぶ、最高峰のグランツールエースとして周囲から賞賛されると同時に重圧も増えていった。

デュムラン(大)自身も自信を深め、周囲からの重圧に負けじとその期待に応えようと、「さらなる高み」を目指そうとした。その結果、グランツール制覇のためにどんどん自分に課すべきことも、そして周囲への要求も増えていった。

それが、たくさんのことを彼自身でコントールし、チーム内で主導権を握ろうとすることになった。

しかし、Sunwebのチーム方針は「1人はみんなのために。みんなは1人のために」という平等主義である。組織・社会としては当たり前の方針である。

だが上述のように、より高みを目指そうとする野心を大きくさせていったデュムラン(大)とは、その考え方に齟齬が生まれるようになった。

おそらくデュムラン(大)自身も、周囲からの期待に応えようと、また「自分はもっと勝利にストイックにならないといけない」と自分で自分を追い込んでいってたのではないだろうか。こうしてチームとデュムラン(大)との間に亀裂が生じた。

チームもそんなデュムラン(大)との話し合いを幾度となく実施したであろうが、成功せず、両者の仲は「停滞」していた。そしてチームもデュムラン(大)も「新しい風」を求めるようになった。

デュムラン(大)は新天地を求め、チームは方針に合致するチーム構成・レース戦略を再構築しようとした。

以上のようなことを、Sunwebの監督はデュムラン(大)の移籍について語っている。

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