裁判所がワウト・ファン・アールトに約9000万円の支払いを命じる
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現在Jumbo-Vismaで大活躍している元シクロクロス世界王者ワウト・ファン・アールト。グランツール以外ではエースとして旋風を巻き起こしている。そんなファン・アールトだがもともとはベルギーのプロコンだったVeranda’s Willems-Crelanというチームに所属しいて、そこからJumbo-Vismaへ移籍したのだった。
ワウト・ファン・アールトの移籍契約問題と泥沼の訴訟
そしてその移籍がかなりややこしい経緯だったのはみんなも覚えているだろう。このブログでも当時はいろいろそのニュースを紹介してきた。たとえば次の記事だ。
簡単に移籍の問題をまとめれば、いきなりファン・アールトがVeranda’s Willems-Crelanとの契約を解消したことにチーム側が激怒。契約不履行を理由としてファン・アールトに約1億3000万円を請求していた。第1審ではファン・アールトの勝利。
ワウト・ファン・アールトは控訴審で逆転敗北
情報源:WOUT VAN AERT ORDERED TO PAY €662,000 TO FORMER TEAM
しかし前チームは控訴していたようで、その法廷闘争はまだ続いていた。そして今回控訴審が「ファン・アールトは前チームに対して約9000万円( €662,000)を支払え」との判決を出した。1審とは逆の結果になってしまった(全チーム側の控訴の一部認容判決)。
ファン・アールト側は上告が可能だが、日本の裁判制度でも同じように、ベルギーの裁判所(今回事件が係属しているのは労働裁判所)でも上告は基本的には訴訟手続や判決の内容などに違法性があるかどうかだけが争点となり、事実を争う事実審である1審、2審とは裁判所としての役割が異なる。よって上告審では事実については基本的に争うことができない。
したがってファン・アールトは上告は出来るが、1審または2審で認定された事実は争うことがもう出来ない。上述のように訴えることができるのは基本的に、判決内容に憲法違反や判例違反があるか、そして訴訟手続に違法があるかだけである。
こういったことを考えるとファン・アールトが上告したとしても、何か特別な価値のある新しい証拠などが見つからない限りは勝ち目はないと思われる。
ファン・アールトの契約問題については以下の過去記事をどうぞ。
・シクロ王者ワウト・ファン・アールトが新チームから離脱か?その理由は?
・【!?】理由は?シクロ王者ファン・アールトがチームとの契約を破棄!法廷闘争の可能性も!
・【ファン・アールト契約問題】UCIが来年のロードレース参戦を許可?
・ファン・アールトが前チームから1憶3200万円(€110万)の損害賠償を請求される
・ファン・アールトが前チームとの法廷闘争に勝利!
・前チーム側が控訴の方針。ファン・アールトの法廷闘争終わらず?
こういう場合、チームが肩代わりとかしてくれないのかな?
それはブタも思ったブヒね。
ひょっとしたらファン・アールトの噂の高年俸には、このための費用も実は考慮されているとかあるかも??