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ロードバイクとツール・ド・フランス

興奮と乾いた笑い。2021ツール第18ステージの結果・感想

2021ツール・ド・フランス第18ステージについて

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泣いても笑っても今年のツール・ド・フランス最後の山岳ステージ。まさに天王山。

第17ステージで本気の連続攻撃を見せたポガチャルの疲労度次第ではポガチャルに危険信号が灯るか?

そして、山岳賞ジャージとポイント賞ジャージの争いはどうなったか?

今日のコース

ツール・ド・フランス
©ASO 大会公式より

昨日の第17ステージは1級山岳2つと最後に超級山岳1つ。だが第18ステージは超級山岳2つで難易度最高の★5ステージだ。

ほぼコースの中央に中間スプリントポイントが設定されている。マイケル・マシューズはなんとしてでもここで1位通過したい。そしてカヴェディッシュが1ポイントも獲れなければさらに良い。

そして山岳賞争いでは、ワウト・ポエルスが果たしてジャージを守り切れるのか。ライバルはマイケル・ウッズ、ワウト・ファン・アールト、そしてタデイ・ポガチャルだ。

中間スプリント

この日、中間スプリントを前に逃げたのは5名。ジュリアン・アラフィリップ(Deceuninck-QuickStep)、クリストファー・ユール・イェンセン(BikeExchange)、ショーン・ベネット(Qhubeka NextHash)、ピエール・リュック・ペリション(Cofidis)、そしてマテイ・モホリッチ(Bahrain Victorious)。

この逃げはそのまま中間スプリントを特に争うこともなく、アラフィリップを先頭にしたまま平穏に通過。一方、その後方のメイン集団ではDeceuninck-QuickStep&マーク・カヴェンディッシュ vs BikeExchange&マイケル・マシューズの争い。そのシーンがこちら。

この結果、カヴェンディッシュが11pt、マシューズが9ptを獲得。この時点でカヴェンディッシュとマシューズとの総ポイント数の差は38ptから40ptへ拡大した。

こんなん笑ってまうわ

今大会正真正銘最後の山にして、最後の超級山岳がリュズ・アルディダン。その様子が上の動画だ。

ロードバイクとツール・ド・フランス

この超級でイネオストレインが集団を加速させる。イネオスが万全の状態でカラパスをアシストする。このペースアップで少しずつ選手が遅れだす。

そして残り5kmあたりでイネオストレインは終了。次はチームUAEのターン。UAEの最高司令官ラファウ・マイカがポガチャルを率いて集団を完全に引き裂こうとする。

ロードバイクとツール・ド・フランス

この高速化に耐えきれなかったのが山岳賞ジャージを着るワウト・ポエルス。この超級山岳で山岳賞ポイントを獲得できないことがほぼ確定した瞬間だ。これはひょっとしたらポガチャルが山岳賞でも首位になるのではないかという可能性を生じさせる。

というのも、通常は超級山岳を1位で通過すれば20ptだが、今大会では第11、17、18ステージのゴールとなる超級山岳ではポイントが2倍になるシステムになっている。つまり、このリュズ・アルディダンでポガチャルがステージ優勝を飾れば40ptを獲得できる。第17ステージ終了後では、ポガチャルとポエルスとの差はたったの11pt。40ptあれば余裕で逆転。

この後マイカの引きも終わるのだが、まるで昨日の第17ステージをそのまま再現するかのようにマイカが仕事を終えたその瞬間にポガチャルが加速!

この加速で、タデイ・ポガチャル、リカルド・カラパス、ヨナス・ヴィンゲゴー、エンリク・マス、そしてヴィンゲゴーをアシストするセプ・クスの5人となる。

このあとセプ・クスが先頭にたつが、ポガチャルはクスを完全に放置してもなんの問題もなく、ヴィンゲゴーの動きだけを見ておけばいいので、たとえ2対1になったとしてもポガチャルには痛くも痒くもない。クスが独走したとしても、ポガチャルにとってはただステージ優勝ができないだけである。総合優勝にはなんの支障にもならない。

(‘A`)「それにしても今日のエンリク・マスは強いな・・・」

と思っていたら・・・

ロードバイクとツール・ド・フランス

マスいったああああああ!!マジで今日は強いマス!

ポガチャルがまたいったああああああああ!つえええええええええええええええ!!

(‘A`)「アカンわ、こんなん強すぎるわ・・・(乾いた笑い)」

いやホントもう強すぎる。昨日・今日と2日連続で超級山岳のステージ優勝。2日続けてこんな攻撃や走りができるものなのか・・・

(‘A`)「こんなんどうしようもないやん・・・」

そしてこの勝利で、総合優勝はほぼ確定。なにせポガチャルは個人タイムトライアルも強い。さらに上述のように山岳賞も確定。あと新人賞もずっと1位のままで当然今日も1位。よって、昨年に引き続き、今年もポガチャルは総合優勝、山岳賞、そして新人賞の3つをまた独占したことになる。

ロードバイクとツール・ド・フランス

ゴール後にはヴィンゲゴーの健闘を称えるべく、「おつかれさん」と背中を叩く余裕も。これが王者の貫禄か。

今日のトップ10

順位選手名チーム名タイム差ボータナスタイム
1   TADEJ POGACARUAE TEAM EMIRATESB : 10”
2   JONAS VINGEGAARDJUMBO – VISMA+ 00h 00′ 02”B : 6”
3   RICHARD CARAPAZINEOS GRENADIERS+ 00h 00′ 02”B : 4”
4   ENRIC MASMOVISTAR TEAM+ 00h 00′ 13”
5   DANIEL MARTINISRAEL START-UP NATION+ 00h 00′ 24”
6   SEPP KUSSJUMBO – VISMA+ 00h 00′ 30”
7   SERGIO ANDRES HIGUITAEF EDUCATION – NIPPO+ 00h 00′ 33”
8   BEN O’CONNORAG2R CITROEN TEAM+ 00h 00′ 34”
9   WILCO KELDERMANBORA – HANSGROHE+ 00h 00′ 34”
10   ALEJANDRO VALVERDEMOVISTAR TEAM+ 00h 00′ 40”

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