やはりクラシックの王様ロンド・ファン・フランデレン(Ronde van Vlaanderen)は今年もおもしろかった。特に最後の最後はおもしろすぎた。
レース展開は予想通りというかなんというか、その終盤に石畳クラシック初出場となるプロトンの王タデイ・ポガチャル(Tadej Pogačar)がレースを動かし、マチュー・ファン・デル・プール(Mathieu van der Poel)だけがついていけた展開へ。
しかしゴール直前では牽制し合うその2人に、追走の2名、ヴァランタン・マデュアス(Valentin Madouas)とディラン・ファン・バールレ(Dylan van Baarle)がおいつき4名のスプリント勝負に。
そしてゴール寸前で、ポガチャルの前にはディラン・ファン・バールレが入り込んだ。そしてポガチャルはこのポーズ。
.@TamauPogi pistola#RVV22 pic.twitter.com/ZgUrmzfsq1
— País do Ciclismo (@DoCiclismo) April 3, 2022
ゴール後にこれを見た時は、スプリントのコースを塞がれたことへの抗議・不満か、それともどうしようもないという諦めだったかわからなかったが、どうやらやはり前者だったようだ。
情報源:Tour of Flanders: Dylan van Baarle says he ‘didn’t do anything wrong’ with Tadej Pogačar in sprint
再びゴール前スプリントの動画を見て欲しい。
#RVVmen
— Ronde Van Vlaanderen (@RondeVlaanderen) April 3, 2022
WHAT A RACE! 🔥 @mathieuvdpoel wins Flanders’ Finest after an amazing finale! @DylanvanBaarle 🥈and @MadouasValentin 🥉 join him on the podium. #RVV22 pic.twitter.com/hCp76KVyBg
ファン・バールレもマチューの背後をとろうとしてポガチャルの前へ横から入っている。ただ特別危険な動きという感じはない。そもそも全体的にフェンスのほうに寄っていっていた場面でもあるので、まぁ仕方ないか。
だからこそ審判団も特に何も言わないでそのまま順位が決定された。
そしてファン・バールレ本人も「ワシは何も悪いことしてへん」とレース後にコメント。彼は次のように述べたようだ。
“It wasn’t a congratulations that he was saying at the finish line, he was a bit angry but maybe a bit frustrated. I think I didn’t do anything wrong, I just kept my line,”
訳「お祝いの言葉ではない言葉を、ポガチャルはフィニッシュラインで口にしてたわ。ちょっと怒ってて、ちょっとイラっとしてたかも。でもワシは何も悪いことしてへんし、ただ走行ラインを守っただけや」
ファン・バーブレはクラシックに強い選手としてもこれまでキャリアを重ねてきたが、昨年の20221ドワーズ・ドア・フラーンデレン(Dwars door Vlaanderen)でついにベルギークラシック戦線で優勝。
そして昨日のロンドでは初の2位。これまでは2017年のロンド4位が最高位だったが、見事それを更新した。まだ29歳ということでまだまだ優勝のチャンスはありそうだ。

一方でやはりポガチャルは不満たらたら。ゴール後はスタッフを無視して、「1人にしてくれ」とばかりにスィ~っとバイクに乗ったままはるか後方へ走っていたのが印象的だった。
その後チームスタッフに囲まれても笑顔も何もなし。ずっと結果に不満そうな、残念そうな顔をしていた。普段笑顔ばかりという印象が強い選手だけに、珍しいと思った映像だった。
あのゴール前のシーン、ポガちゃんの気持ちは分からないではないけど、特段問題になるようなものではなかったですよね。
むしろ追走の2人を追い付かせてポガちゃんとの壁に使ったかのようなマチューくんのクレバーさに関心しました。
ゴール後にディラン・ファン・バールレに対して「フ○ック」(?)とか言ってる動画もTwitterで見たりと、かなりイライラしてたようブヒね。
やはりマチュー相手でも勝てる自信がもともとあったのかも。
マチューもファン・バールレも最後は慣れてるせいか上手かったという印象ブヒね。