昨夜のロンド・ファン・フランデレンの決定的な勝負どころの1つだった、石畳の激坂コッペンベルグ(Koppenberg)。

その頂上付近でクイックステップのエースだったカスパー・アスグリーン(Kasper Asgreen)は、メカトラのためいったんバイクを降りて停車せざるをえなかった。
そのメカトラの種類がわかった。みんなの予想通りそれはチェーン落ちだったようだ。
情報源:Chain drop no excuse as Asgreen ‘slaughtered’ by Pogacar at Tour of Flanders
アスグリーンはポガチャルがその日2度目のオウデクワレモントでアタックした場面で遅れを取っていたが、その後は追走集団の中で走りなんとかポガチャルらの先行グループに追いついた。しかし、その時点ですでにアスグリーンは限界だったようだ。ポガチャルの暴力的な加速についていけるだけの力がもう脚になかった。
そしてコッペンベルグでの痛恨のメカトラが彼を襲ったわけだが、そのように体力の限界だった語っているのでたとえメカトラがなくとも、ポガチャルやマチューらに追いつくことは不可能だっただろう。
“In the end he completely slaughtered me.”
訳「結局、ポガチャルの攻撃によって完全に自分は死んだ」
このように彼は語り、メカトラを言い訳にせずただポガチャルが強すぎただけと認める。
この日のクイックステップはさすがに大一番のモニュメントだったからか、これまでのベルギー戦線よりもかなり上手く立ち回っていたように思う。
ザ・トラクターことティム・デクレルク(Tim Declercq)が復帰し、しっかり逃げとの差をコントロールしながらチームとプロトンを牽引。またゼネク・スティバル(Zdenek Štybar)やヤニック・シュタイムレ(Jannik Steimle)が中盤に動くなど、クイックステップらしい動きがあったと思う。
ただそれもポガチャルの攻撃によってすべて粉砕されてしまった。
「たられば」の話になってしまうが、もしジュリアン・アラフィリップが絶好調の状態で出場できていれば何か変わったのかもしれない。