Enter your email address below and subscribe to our newsletter

2022ツール・ド・フランス第18ステージ

現代のロードレースは10年前とどう変わったのか?かつての王様トム・ボーネンが語るロードレースの今昔

クラシックの王様トム・ボーネンが語るロードレースの変化とは?

Share your love

かつてベルギーの英雄にしてクラシックの王様と称されたトム・ボーネン(Tom Boonen)。

地獄のパリ~ルーベで4度の優勝、ロンド・ファン・フランデレンは3度優勝、ヘント・ウェベルヘムも3度優勝、ツール・ド・フランスでも6度のステージ優勝、さらには世界王者にも輝いたこともあるベルギーレジェンドの1人。

親友である宇宙人レジェンド、ファビアン・カンチェラーラ(Fabian Cancellara)とのライバル関係は、両者の脚質の違い・戦略の違いといった要素もありファンを熱狂させた。その両名の戦いが当時低迷していたクラシック人気を復活させたといっても過言ではない。

そのボーネンが彼が現役時代と今のロードレースがどう違うのか、どう変化したのかを語っている。曰く、「今の新世代はアンビリーバボーだ」。

情報源:Tom Boonen: Bike nerds, the new generation, and whether Remco Evenepoel can win the Tour de France

情報源のインタビュー記事でトム・ボーネンが語る現代のロードレースの特徴をいくつか抄出すると、

  • 昔より1人の選手が走るレース数が少なくなった
  • 昔よりデータがはるかに重要視される
  • 昔よりも分野をクロスオーバーする(いろんな種類のレースで勝てる)選手が増えた
  • 今のロードレースは昔と完全に別物

となる。

レース数の減少という点では、ボーネンの時代はモニュメントであるロンドやルーベの前に、できるだけ多くのレースを走り、そこで調子を整えて大一番を迎えるのが常識だった。しかし現代ロードレースでは、狙うレースを絞り、その準備はレースではなくトレーニングで行うように変化。

結果、選手の走るレース数は減るが、肉体やメンタルは疲労感が少なく、よりフレッシュな状態で狙うべきレースに集中できるようになった。

次にデータの重要性という点では、ボーネン曰く「自分の時代はデータがチーム編成や作戦などに及ぼす影響は10%ぐらい。それよりも過去の実績などでどのレースに出るかなどの評価がなされていた。だが今はデータの影響力は80%ぐらいだろう」と。過去の実績どうこうではなく、あくまで最新のデータにもとづいて選手を評価する流れなのだろう。

また、トム・ピドコック(Tom Pidcock)、ワウト・ファン・アールト(Wout van Aert)、マチュー・ファン・デル・プール(Mathieu van der Poel)、タデイ・ポガチャル(Tadej Pogačar)など、複数のタイプのレースで勝てる選手が増加している。ロードレースのファンにとっては言うまでもないだろう。

こうした諸々の点の変化により、現代のロードレースはボーネン時代とは全く別物になっていて、今の若い世代は別の生き物のようになっている。そんなふうにボーネンは主張する。

このへんは往年のロードレースファンも同じ感じ方だろうか。

Share your love
piginwired
piginwired
Articles: 6381

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *

This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.

Stay informed and not overwhelmed, subscribe now!