【2020年版】最速のインナーチューブは?ラテックス製とポリウレタン製の比較データ【AEROCOACH】
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ロードバイクのインナーチューブは、ブチル(Butyl)→ラテックス(Latex)→現代的ポリウレタン(Polyurethane)と、時代を経るにつれその素材にバリエーションが増えてきた。
ラテックスチューブは一般的に快適性と転がり抵抗の少なさを、そして現代的ポリウレタンチューブは圧倒的な軽量性を魅力とする。
ここで現代的ポリウレタンと書いたのは、実はポリウレタンチューブそのものは1990年代にパナレーサー(Panaracer)がGrennliteという製品を開発・販売していたことがあるからである。それとの対比で「現代的」と表現している。
今回の記事では、バイクの実験検証組織として定評のあるAEROCOACH(エアロコーチ)による最新チューブの比較実験データのご紹介。ずばり、ラテックスと現代的ポリウレタン(以下、ポリウレタン)で速いのはどちらか?
目次
実験で使われた各社チューブと重量データ
ブチル | ラテックス | ポリウレタン |
---|---|---|
Continental Race Supersonic(55g) | Vredestein Superlite latex(53g) | Revoloop Ultra Race(25g) |
Continental Race light(78g) | Vittoria latex(72g) | Schwalbe Aerothan(46g) |
Continental Race(104g) | Challenge latex(74g) | Tubolito Road(40g) |
Michelin Ultralight(76g) | Michelin Aircomp latex(81g) | Tubolito S Tubo(22g) |
Schwalbe Extralight(80g) | ||
Hutchinson Airlight(80g) |
ご覧の通り、圧倒的にポリウレタンチューブが軽量である。
転がり性能データ:時速45㎞キープに必要なワット数
実験方法
実験の方法は、タイヤとして Continental GP5000、そしてホイールはアルミ性のシャロータイプのホイール(内リム幅19.6mm、外リム幅24.7mm)を使い、時速45㎞を維持にどれだけのワット数が必要なのかを計測した。
結果
順位 | チューブ名 | 素材 | 必要ワット数:単位Watt |
---|---|---|---|
1 | Vredestein Superlite latex | ラテックス | 27.1 |
2 | Vittoria latex | ラテックス | 27.2 |
3 | Challenge latex | ラテックス | 27.2 |
4 | Revoloop Ultra Race | ポリウレタン | 28.2 |
5 | Michelin Aircomp latex | ラテックス | 28.5 |
6 | Schwalbe Aerothan | ポリウレタン | 28.7 |
7 | Continental Race Supersonic | ブチル | 30.3 |
8 | Tubolito S Tubo | ポリウレタン | 30.5 |
9 | Tubolito Road | ポリウレタン | 32.0 |
10 | Continental Race light | ブチル | 32.7 |
11 | Hutchinson Airlight | ブチル | 33.6 |
12 | Continental Race | ブチル | 34.3 |
13 | Michelin Ultralight | ブチル | 34.4 |
14 | Schwalbe Extralight | ブチル | 34.7 |
以上より今回の実験においては転がり抵抗が最も低い(≒最速)チューブは、Vredestein Superlite latex(Amazon)となった。
この結果を見てもらうとわかるように、上位陣はほぼラテックスである。世間で言われる「ラテックスは転がり抵抗が少ない」という評判・宣伝文句がそのまま反映された結果となっている。
だがしかし・・・
上記の結果から、転がり抵抗の少なさを取るならばラテックス、しかし軽量さを取るならばポリウレタンとなる。どちらにどう価値を置くかはなかなか難しい問題である。
また、ポリウレタンチューブの値段は高い。現時点ではだいたいラテックスチューブの約2倍の価格である。一方安さで言うならばブチルチューブである。
さらにラテックスチューブは空気が抜けるのが早い。これは各所で言われている通りである。毎日乗る前に空気を入れる必要がある。その面倒を我慢できるかどうかも重要である。エアーコンプレッサーや美しい空気入れがあればちょっとはマシだろうか。
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